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桐高が君の未来を桐拓く(きりひらく)-キリタカ最新学校事情

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桐高が君の未来を桐拓く(きりひらく)-キリタカ最新学校事情

高校入試

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2017.07.04 
tags:桐生高校, 桐生高校 進路, キリタカ, 桐高 入試

キリタカの学校ポスター。大運動会の騎馬棒倒しと後夜祭の火文字がデザインされている。

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 桐生高校は平成33年度の桐生女子高校との「結婚」に向けて一歩ずつ準備を進めている。一方で、4年先に控えた大学入試改革への対応にも余念がない。めまぐるしく環境が変わろうとしている中、同校は将来に向けた「未来図」を明確に描いている。同校関係者の言葉から、キリタカの今と未来に迫る。
 
| 統合に向けた”結婚準備”
 7月4日(火)。九州に季節外れの台風が接近し、群馬県内も雨模様だったこの日、桐生高校で学習塾を対象にした説明会が開催された。
 冒頭、田口哲男校長は「今回の1クラス定員削減(40名の定員削減)の話は、平成33年度に控えた桐生女子高校との統合に向けた準備だ」と定員削減について触れた。
 統合に関しては、これまで何度か関係者を交えた意見聴取会が開かれ、8月には県教委を交えて意見交換が行わる。9月をめどに詳細について公表される見通しだ。新しい高校については、まだ決まっていない部分も少なくない。統合に向けて学校側の意思だけでは動けない歯がゆさもある。まさに両家の「結婚」準備に似た感がある。
 
| SSH(スーパーサイエンスハイスクール)がけん引役
 桐高は文科省が認可するSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に3期連続指定された。向こう5年間またSSHの取り組みを推進していくことになる。
「3期指定された高崎高校も間が空いており、3期連続で指定されるケースは珍しい。文科省からの評価も高い」と田口校長は自信をのぞかせる。
 いままでのSSHは理数科で週2時間行ってきた。今後取り組むSSH活動は、普通科にもすそ野を広げ、学校全体で取り組むという。SSHの指定校を眺めると、学校内の一部の学科だけが行うケースが多く、全校一体となって実施するのは稀なケースだという。

 桐高が目指すSSH活動のテーマは「これからのよりよい社会を創り出す主体性・協働性を身に着けた科学技術人材の育成」だ。それを実現するために、3年間のカリキュラムのデザインを描いている。
 1年次・2年次では週2時間の授業時間が割り当てられ、3年次は週1時間を割く。「県内でこうした取り組みを行っているのはキリタカだけだ」とSSH担当の教諭は胸を張る。
 高1段階では「探求基礎Ⅰ」「探求Ⅰ」を学ぶ。基礎科目については、同校で作成した「学びの技法」と呼ばれるオリジナルテキストを使い、リテラシーの基礎を身につける。「聞く力」「課題発見力」「読解力」「データ分析力」「プレゼンテーション力」など「知の探究」に必須のスキルの習得を基礎科目では目指している。
 「こうした能力はできる生徒はすでに身についているが、(中学卒業までに)身についていない子も少なくない。基礎科目の徹底が、『探求』をより有意義な時間にするためのエンジンになる」と進路指導主事の教諭は説明する。
 基礎科目でスキルを習得したのちは、自ら課題を見出し、仮説を立て、情報を収集、整理分析して、まとめ・表現するという探求活動の段階に入る。こうした活動を繰り返す中で、主体性・協働性を身につけ、課題解決の力を養成していく。大学・企業や地域の団体と連携しながら、3年間かけて学びを深化させていくプログラムになっている。
 今年度からOBなどの協力を得てタブレットも50台そろえた。こうした情報端末も授業の中で、活用していくそうだ。
 

 

 なぜSSH活動を全校で取り組む形にしたのか。これについてSSH担当の同校教諭は「将来の大学入試改革を見据えた面もある。新しい入試に対応できる力を『探求』の時間を通じて身につけさせたい」と話す。
 2020年の大学入試改革では、AO入試や推薦入試の在り方も変わっていく。調査書に加え、生徒に学生時代の「活動実績報告書」の提出が求められるようになるそうだ。活動実績とは「探求活動」「研究活動」の記録だ。
 すでに去年からは大阪大で、今年からは神戸大でも「活動実績報告書」を提出させる動きが出てきている。「今後旧帝大クラスの大学にこの動きは広がっていくだろう」とSSH担当教諭はにらむ。そのとき、SSH活動で身につけたことは、必ず大きな武器になると意気込む。
 
| 語学教育にも注力
 このSSH活動と連動しているのが語学教育だ。昨年度から同校理数科では入試の配点を英語も200点の傾斜配点方式に切り替えた。英語の素養のある生徒を獲得したいという同校の意思の表れでもある。入学後も英検全員受験を掲げ、CEFR B1レベル(英検2級)取得を目指している。注)CEFR B1レベル…市民社会における簡単な議論であればできる英語水準
資料 キリタカ生の英検保有率推移(昨年)数字は%
桐生高校 英検保有率
 語学教育の取り組みは机上の「英語」にとどまらない。海外研修も充実させた。アメリカ・ベトナム・フィリピン(セブ)の3方面の海外研修・語学研修も県内の公立高校では桐生高校のみだそうだ。あえて経済成長の顕著な途上国を選んでいるのは、子供たちの学びへの刺激を期待してのことだ。

 | キリタカ最新進路事情
 昨年度の大学入試実績は国公立大学の現役合格者が106名(一昨年109名)だった。田口校長は「学年の半分あたる140名くらいを目指したい」と意気込む。現役合格率は90%近い数字をはじき出している。群馬大の合格者数は37名で合格者数ランキングで4位。高経大にいたっては27名で2位を記録した。「この2校についてはかなりいい数字を残せた」と校長は振り返る。

 昨年度の入学案内パンフレットに進路の学年目標が示されている。「激桐」(げきとう)、「桐魂」(とうこん)、「桐志」(とうし)。いずれも桐生の「桐」の字が入っている。キリタカ生は昔から「愛校心」が強い校風だ。その校風はこんなところにも、垣間見える。 
 県内でも深刻といわれる桐生市の少子高齢化の中で、市内出身の生徒の比率は36%と地元率は決して高くない。しかし、市外出身のキリタカ生が増えようとも、OB・教師・生徒が一体となったチーム・キリタカは健在だ。
 説明会の資料からこんなコピーが目に入ってきた。「桐高の探究は未来を桐拓きます(きりひらきます)」。
 先生の愛校心と愛嬌も抜群だ。
(編集部=峯岸武司)
 
 

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