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【インタビュー】公立高校入試、正答率を公表すべきー本郷高明県議に聞く

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【インタビュー】公立高校入試、正答率を公表すべきー本郷高明県議に聞く

高校入試

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2017.11.07 
tags:群馬県教育委員会, 群馬 公立 定員, 群馬 公立 定員削減, 群馬 公立高校 入試, 本郷高明, 群馬県議会

本紙のインタビューに答える本郷高明県議(同氏事務所にて撮影)

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 9月28日の群馬県議会の本会議で、本郷高明県議が教育長に公立入試のありかたについて一般質問を行った。主な内容は公立高校入試の正答率公表についてと公立高校の定員削減に関してだ。どのような意図で今回このような質問を行ったのか、本紙は本郷議員に取材した。

 

 


--本郷先生は県議会の場において、群馬の公立高校の入試の正答率を公開するように県教委に求めました。
「はい。現在全国の都道府県の公立高校で入試の正答率を公開していないのは11府県しかありません。そのような状況の中で、正答率が群馬で公開されていないのはおかしいのではないかという率直な疑問から質問に至りました。事前のヒアリングの中で執行部に聞いたところ、公表していないのは高校の序列化につながるからという回答でした。しかし、序列化といっても、小中学校の全国学力調査(の学校別・地域別の公表)とは違い、高校の場合は入試をしています。それぞれの学校で学力が異なるのはすでに明白なことで、その状況で序列化も何もないだろうというのが私の考えです」


--正答率を公表することの利点は何でしょう。
「正答率を公表することで受験生にとっての勉強の目標の目安にもなります。この問題は多くの受験生が正解しているのに、何で自分はできなかったのかという課題発見にもつながります。もちろん過去問を演習する段階での話ですが…。」


--正答率の公表は出題の適切性の公開にもつながりますよね。
「そうですね」


--当日の県議会の動画を見ると、県側は群馬の場合は記述式の出題が多いから正答率の公表は難しいと話しています。これについてはどう思われますか?
「記述式が多いので難しいという声もありますが、そうではない問題は出せるだろうし、記述については、正答率を出さないまでも、一律の採点基準なのか、学校別の判断で採点しているのかということだけでも示せばいいと思うんです。あと、ひらがなで書いたら減点されるのか、そういう基本的な部分での判断基準など全体方針は示すべきだとは思います」


--正答率を公表するという話はどうなりそうですか?
「すぐにかどうかは分かりませんが、数年以内に公表されるようになるのではないかという見通しを持っています」

 

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--高校入試の二段階の入試選抜についても提唱されていました。
「日本は平均レベルの教育をするのは世界でも最高水準だと思います。しかし、一芸に秀でた、あるいは突出した能力に対して教育するというのは不得手です。それゆえ、学力が高い層、逆に追いつかない層にとって、授業がつまらなくなってしまう傾向があります。まずは実験的でもいいから、入試制度を変えてみるということがあってもいいのではないかと思います。いくつかの都道府県では進学重点校とそうでない学校で問題を選択できる方式で行っています」

 

ーーなるほど。
「県立入試の今回の平均が500点満点中285点。数学の平均点が54点です。その中で10点以下、20点以下という子もそれ相応にいると思うんですね。そうすると、できる問題が終わったら時間が来るのを待つだけというような生徒もいるはずです。こういう子たちがもう少し達成感のある入試にしていただければなあという思いもあり質問させてもらいました」


--こちらも序列化につながるというのが県教委の回答でした。
「(入試をしている以上)高校の序列化はやむを得ない面もあると思うんですね。もちろん学力調査を中学校別に公開するのは自分は反対ですし、それこそ序列化につながりますが、高校はすでに入学試験をやっているわけだから、別の話だと思うのです。なんでもかんでも公開しろという立場ではありません」


--今回の定員削減については性急だと県側に迫りました。
「人口減少社会なので(定員削減は)やむを得ない部分ではありますが、今回の削減は進学校中心にやってますよね。県教委の説明では、進学校は10年くらい削減していなかったらしいんですよね。それで今回思い切ったというんです。しかし、突発的な印象は拭いきれません。その年度の生徒たちが非常に不利益を被ることになるわけだから、こういった変更は計画的にやってほしいと思います。いきなり6月に発表されて、受験生からすればびっくりするわけです。学校の統合などはあらかじめ平成何年度からと事前に告知しています。6月の発表は早い方だと県は説明していますが、翌年のことだから、3か年くらいかけて事前に計画してすすめるべきだと思います。人口減少についてはすでにデータも分かっていて、予算がかかることでもないわけだから、(長期的な対応をとることは)全然可能なことだと思うんですよ。こういう対応をしてしまうと、来年度になって、また突発的な変更があるのではと、受験生や保護者に不安を持たせてしまうことにつながりかねません」


--プロセスの透明化も大切ですね
「はい。定員削減についてはどんな議論をしてきたのかブラックボックスです。行政はこういった情報に関しては教育に限らずオープンに進めていくべきだと思いますよ。
 群馬の行政は非常に安全運転です。教育に限らず、他県の状況を見ながら、成功事例が出たら乗っかってみるという姿勢です。それはそれでいい面もあるのですが、もう少し冒険的な面もあっていい。自分は県議という立場で、改革すべきところはこれからも訴えていきたいと思います」

 

(聞き手=編集長 峯岸武司)

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