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学校訪問 市立太田高校 探訪記② 普通科編

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学校訪問 市立太田高校 探訪記② 普通科編

高校入試

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2015.11.22 
tags:中高一貫, 市立太田, 入試, 太田

学校説明をしてくださった石関先生

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 連載2回目は市立太田の普通科の現状に迫る。まだ卒業生も輩出していない産声を上げたばかりの市立太田高校・普通科。学校案内からは見えてこない、学校の様子を現場から報告する。

 

■節目の年ー1期生、初の高校入学
 市立太田中開校4年目。今年は1期生が初めて高校生になった。市立太田では中学3年の段階で普通科に進学するか、商業科に進学するかを選ぶことができる。中学での勉強を通して、将来自分がどのようにキャリアアップしたいか。その進路にそって軌道修正できるのが魅力だ。大学進学ではなく、手に職を付けたいと思ったとき、それを受け入れる受け皿がしっかり用意されている。「1期生のうち8人が商業科へ進み、それ以外は普通科に進学した。8名の内訳は女子7名、男子1名だ」と教務主任の石関先生は今年の内部進学者の内訳を教えてくれた。

 

■普通科の追加募集が変更になった事情

 そもそも開校当初、普通科も高1段階で外部から受け入れる計画だった。しかし、市立太田は中学から高校への持ち上げ段階で、普通科は追加募集はせず、編入なしに舵を切った。

 「たしかに編入を受け入れた方が、既存の生徒にはいい刺激になる。普通科も高校入試での編入をしてほしいという市民のニーズが一定数あるのは事実」(石関先生)。そういう利点がありつつも、外部の血を入れない選択をしたのは、中高のカリキュラムに原因があるのではないかと石関先生は推測する。「(開校当初は)先取り授業をしないという方針だったが、実際、先取り授業をしているのが実状。普通科の編入を認めた場合、この先取り授業を行うことがカリキュラム上、難しくなる」(石関先生)。

 中高が接続されているため、中3から高1の連結はどうしても難しい。学校側からすれば、中3段階で別の高校に進学されてしまうのではないかという焦りもある。

 「幸いにして、1期生は外部に流出しなかったが、基本的に出てしまったら仕方がないというスタンス。とにかく学校として魅力を高めていくしかない」と石関先生も中3の難しさを語る。多くの一貫校が「先取り授業」を編成するのは、カリキュラムを魅力的なものにし、中だるみを防止するためなのだろう。

 ただ、先取り授業に関しては、指導する教科の教員によっても温度差がある。数学を長年指導してきた学習塾の塾長・碇優さんは「特に図形を中心とした中学の内容の深い理解が大学受験にもいきる。無理に早く進めたから大学受験に有利になるという話ではない」とバッサリ。開成・灘などの伝統校ほど中学内容を重視していると話す。一方で、英語のベテランの先生からは先取りの利点を強調する意見もある。高校入試がないという点をデメリットではなく、メリットに転化させていくことが中高一貫の学校としての成否を握るカギになるのではないだろうか。

 

■気になる1期生の動向

 では、普通科に進学した1期生の学力面ではどうか。

 1期生を送り出したある学習塾の講師の話では「太田高校に進学できるくらいの学力のある子が市立太田に入学した」と話す。実際、石関先生にその辺りをぶつけてみると、東大や旧帝大を狙えるような学力を持った生徒はたしかに在籍しているそうだ。公表できないのではっきりしたことは言えないと前置きした上で、「直近の進研模試で、県内の他の進学校とわりといい勝負をしている」とのこと。太田高校や太田女子高校とは定員数が違うので、数での比較はできないが、大学進学の実績でも「パーセンテージでは他の進学校に負けないような結果を出したい」と意気込む。

 もちろん学校の価値は大学受験の結果だけでは測れない。とはいいながらも、進学実績は学校の評価の大きな指標であることは間違いない。3年後には、その大学受験の結果が出る。そのとき、市立太田は市内の「進学校地図」を塗り替える台風の目になるのか。市内初の一貫校だけに、その大学受験の結果に市民は関心の目を向けている。(おわり)

(編集部=峯岸武司)

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