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【公立前期入試】総合問題ってどんな問題が出されたの(最終回)

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【公立前期入試】総合問題ってどんな問題が出されたの(最終回)

高校入試

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2017.02.12 
tags:高校入試, 公立高校, 群馬県, 教育委員会, 前期入試, 高崎高校, 群馬県公立高校, 群馬県公立入試, 入試, 傾向と対策, 前橋女子高校, 前橋高校, 太田高校, 高崎女子高校

「前期入試」シリーズの最終回は、トップ校で導入された「総合問題」について振り返る。県内のトップ校に多くの進学実績を持つ大手進学塾の関係者に取材した。

 

■大学入試改革をにらんで

 今年度の前期選抜で総合問題を課したのは前高、前女、高高、高女、太高の5校だった。いわゆる県内進学校のトップ校群だ。「基本的な学力を見るのが県教委作成の3教科の学力検査だとすると、こちらで導入された総合問題は、大学受験で戦える地頭のよさを測る内容ともいえる」とは伊勢崎市内のある塾関係者

 大学入試が表現力、論理的思考力にシフトしていく中で、それに対応できる力をもった生徒を取りたいという伝統校の意思を感じさせる内容だ。

 

■出題の傾向は国立2次の縮小版?

 前橋市内の大手進学塾の教室長をつとめるK先生は、「各校とも、知識に基づいた論理的思考力、判断力や表現力を問う問題が並んでいる」と全体を俯瞰した上で、「共通するのは比較的高度な『英文読解力』『英作文力』を要求する問題、時差や温暖化問題、浮世絵の版木製作等さまざまな教科の知識と絡めた上での『理数系思考力』を要求する問題が出題されていた点だ」と話す。

 たとえば、前橋女子高校は「読書から学ぶことと直接経験したことから学ぶことのどちらがより重要か、2つの理由を根拠に論じなさい」という英文で書かれた設問に対し、60~80語の英語で論述させる問題や、3つの短い文章を読ませ、「(海外生活で)想定外の事態が発生した時にどのように対応するか」を260~300字以内で日本語で論述させる問題などが出題された。いずれもボリュームのある字数で国立大学の2次試験の縮小版ともいえる骨のある問題だ。

 実際に前女の前期入試を受験したある生徒は「とにかく文字数が多く、時間に間に合わなかった」と受験後、感想を漏らした。

 

前女

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(写真)総合問題を導入した1つ、前橋女子高校

 

 古典や芸術論、学校行事など、テーマも多岐にわたり、各校とも趣向を凝らした出題をしている。「前橋高校では自校の定期戦をテーマにした出題があった」とはK先生。

 物事を客観的・論理的に説明する力が重要なので、「日頃から多くの類似問題に触れて練習することも必要」(K先生)と話す。

 

■来年度以降はどうなるのか。

 「総合問題と大学入試改革が目指す学力観とは親和性があると思います。その意味で、今年は参加しなかった桐生高校や太田女子高校といった上位校が、次年度以降どう出てくるのか注目です」と話す塾関係者もいる。

 たしかに県教委作成のベーシックな力を問う学力検査問題(3教科)よりも、総合問題の方が、その学校の取りたい生徒像を反映しやすい。

 大学入試改革の流れの中で、総合問題が「科目横断型」の出題形式をとることは今後も変わらないだろう。大学の学問領域自体が文系・理系という枠組みを取り払っていく方向にあるからだ。

 トップ校を目指し、将来大学を目指そうとしているこれからの受験生は、詰込みではない真の意味での「教養志向」が求められてくる。こういった問題に対応するには、「基礎から応用までしっかりとした知識を身につけるだけでなく、そこからさらに日常生活の中であらゆる事にアンテナを張り、関心を持つことがとても大切だ」とK先生は来年以降の受験生にアドバイスする。

(編集部=峯岸武司)

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