【群馬県公立入試】入試2月実施『適切』が多数派に ウェブ出願は中学校現場では一部に負担感もー県教委アンケート
群馬県教育委員会(平田郁美教育長)は22日、令和7年度の公立高校入試の日程およびウェブ出願システムに関するアンケート結果を公表した。入試を2月に一本化した新日程について、生徒・保護者の多くが「適切」と回答し、制度変更への理解が進んでいることがうかがえる。一方で、ウェブ出願に関しては、中学校教職員の負担感が一定数見られ、現場対応の課題も浮き彫りとなった。
■入試の2月実施について理解が広がる
アンケートは、今年4月に公立高校へ入学した高校1年生とその保護者、公立中学校、市町村教育委員会を対象に、5月1日~14日の期間でインターネットを通じて実施した。生徒4,824人(回答率44.9%)、保護者5,844人(同54.5%)、中学校162校、教育委員会35市町村・67人から回答が寄せられた。
前期・後期制が廃止され、2月に一本化された公立高校の入試日程については、「適切である」と答えた割合が、生徒で84%(前年79.4%)、保護者で72.1%(同70.0%)と、昨年よりも増加。逆に「もっと遅い方がよい」との回答は、生徒3.3%(同6.0%)、保護者2.5%(同4.8%)と減少し、2月実施への理解が広まってきていることがうかがえる。
一方で中学校側の回答では、「適切」が64.8%だったのに対し、「もっと遅い方がよい」が29.6%と比較的高く、現場からは「(入試が)遅い方が学習に余裕を持たせられる」といった声も寄せられたという。

(中学校については昨年のデータはなし)
■合格発表の時期は生徒・保護者と中学校教職員では異なる傾向
合格発表の日程については、制度変更前は卒業式の後に発表されていたが、現在は合格発表後に卒業式が行われるようになっている。この変更について、「合格発表後の卒業式がよい」と回答した割合は、生徒72.3%(前年52.9%)、保護者72.4%(同61.6%)と、いずれも昨年から大きく増加。一方で中学校教職員の回答では、「合格発表後の卒業式がよい」が49.4%、「卒業式後の選抜結果発表がよい」が34.6%と、生徒や保護者の意見とは異なる傾向を示した。県教委では、「不合格者への心のケアや進路指導と卒業式準備が日程的に重なってしまったことが要因ではないか」と分析している。

(中学校については昨年のデータはなし)
■生徒・保護者の円滑なウェブ出願システムの利用の陰に教職員のサポート 負担感につながるケースも
昨年度から導入されたウェブ出願については、業務負担の軽減に関して「軽減された」「どちらかといえば軽減された」と答えた割合は中学校、教育委員会ともに約3割にとどまった。一方で「負担が増えた」「どちらかといえば増えた」との回答も3割にのぼり、「導入時特有の負担はあったが、今後は軽減される」とした回答は約4割となった。

具体的には、教職員が願書を高校に持参する手間が省けた一方で、システムの操作に関する生徒や保護者からの質問対応が増加したとの声もあった。ミスの許されない入試の手続きという緊張感を強いられる状況に加え、システムに関する生徒や保護者へのサポートが中学校側の「負担感」として数字に表れたのではないかと県教委では分析している。
実際、生徒が自身の端末を使ってインタビューシートをワープロソフトなどで作成し、PDF化してアップロードする作業については、生徒・保護者の9割以上が「特に問題はなかった」と答えたのに対し、中学校教職員の5割が「問題があった」と回答した。県教委は「生徒や保護者がスムーズに対応できた背景には、中学校教職員による丁寧なサポートがあったため」と説明している。県教委ではヘルプデスクを設置するなどの工夫を講じていたが、「(どうしても)最初の問い合わせ先が担任になることが多く、現場への負担が集中した可能性がある」としている。

■AIの活用などで現場への負担軽減を模索
令和8年度の入試では、従来のヘルプデスクの運用に加え、AIを活用したFAQの導入を検討。24時間体制で生徒や保護者に出願のサポートができる仕組みづくりを模索している。また、スケジュールや操作方法に関するリーフレット・動画を充実させるなど、現場への負担を軽減するため、さらなる改善策を検討していくという。
(編集部)
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