男子校4校の応援団が一堂に会すー7月に「合同リーダー公開」
男子校の看板ともいえる応援団。県内男子校の伝統校である前橋高校、高崎高校、太田高校、桐生高校の4校が7月29日(土)、一堂に会して発表会を行う。その名も「群馬四校応援団演技発表会 第10回合同リーダー公開」。
場所は高崎市文化会館で、午後1時に開演予定だ。終了は午後4時30分を予定している。事前予約の必要はなく、入場は無料だ。
■四校での「合同リーダー公開」までの道のり
この行事は今年で10回目を数える。イベントには4校応援団のOB組織も協力している。部員・団員が減少傾向になる中、高校応援団を盛り上げ、応援文化を残していこうという思いが込められている。
「もともと太田高校と桐生高校が合同でやっていたのが始まりです。桐生高校の応援団員が少なくなったのを何とかしようと始まったと聞いています」。 こう話すのは高崎高校応援部OB会の副会長を務める櫻井健一さんだ。櫻井さんの本業は学習塾・適塾(安中市)の代表だ。その傍ら、OB会の事務運営を行っている。
最初は東毛の2校で開催されていた合同イベント。その裾野が広がるきっかけになったのは、高崎高校応援部の60周年記念式典だった。その式典で、太田高校と桐生高校の応援団のOBと交流を持つ機会があり、両校から「一緒にやりませんか」と声をかけられた。これによって、3校合同のスタイルになり、平成27年に前橋高校が合流し、現在の形ができあがった。
「合同リーダー公開」は今まで太田高校と桐生高校が幹事を務めていたが、今年は高崎高校応援部が幹事を任された。
「来年は前橋高校が幹事を務める予定です。今後は4校で輪番でやっていくことになっています」と櫻井さんは説明してくれた。
■応援団の魅力を感じてほしい
「応援団といえば、学校の看板です。応援団に所属していれば、学校行事の中心になって活躍できる魅力があります。活動を通じて度胸もつくし、消極的な性格を変えるきっかけにもなります。応援団に所属する面白さを今の中高生にも知ってもらいたいですね」。櫻井さんはイベントに参加して、応援団の魅力を体感してほしいと呼びかける。
昨年の例でいえば、演技では各校が校歌・応援歌・団旗紹介を披露する。プログラムを眺めると、応援歌「翠巒(すいらん)」「天行く翼」(高崎高校)、「ダッシュ前橋」「いけいけ前橋」(前橋高校)、「時は来たれり」「愉快だね節」(太田高校)、「みな元気だよ」「ゲンゲロゲンのゲン」(桐生高校)など卒業生なら馴染みのある曲目・演目が並ぶ。
卒業生にしてみれば、校歌や応援歌は青春時代を思い出させてくれる「玄関港」だ。その曲を聞けば、瞬時にタイムスリップできる。これらの歌にはそんな力がある。一方、これから4校を志している受験生にしてみれば、それぞれの学校の雰囲気に触れるよい機会になるはずだ。
各校応援団のプロフィール
高崎高校応援部
昭和25年応援部発足。生徒会からのちに運動部となる。硬派でバンカラな応援は平成24年春の選抜甲子園で応援団優秀賞に輝く。
前橋高校応援団
昭和10年応援団発足。鎧袖一触の気概で応援し、克己の精神を涵養すべく、質実剛健・気宇雄大をもって日々精進。
太田高校応援団
昭和34年応援団発足。39年、応援部。のち委員会組織へ昇格、応援団に改称。県内最古の校歌、多数のオリジナル応援は見ごたえ充分だ。
桐生高校応援団
昭和34年、応援指導委員会として発足。県内最多出場の甲子園で培われた伝統の応援の技は今も健在。キリタカを縁の下から支え続けている。
※各校とも応援は「應援」、団は「團」が正式な表記だが、記事内で表記を統一するため「応援団」とした。
●高崎市文化会館
●お問い合わせ 027-382-4457(担当/櫻井)
(編集部=峯岸武司)