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Jアラート作動時の対応を公表ー桐一・健大附

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Jアラート作動時の対応を公表ー桐一・健大附

ライフ

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2017.10.01 
tags:Jアラート, 健大附, 桐一, 桐生第一高校, 高崎健康福祉大学附属高崎高校

今後、Jアラート発令時についてどのような対応をとるかを策定する学校や学習塾が広がってくるはずだ。その際、各校での対応にばらつきが起こらないように、県が主体となった仕組みづくりを期待したい。

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 北朝鮮のミサイル発射が相次ぐ中、学校でもJアラート(全国瞬時警報システム)作動時の対応について検討を始めている。

 桐生第一高校(桐生市)では、登校時間内と登校時間外に分けて行動指針を示した。
 登校時間内にJアラートが作動した場合には、直ちに「Jアラート作動の件」を全校放送で行い、校内にて放送を聴いた職員が、担当教室内生徒(授業時間)もしくは周辺生徒(休み時間等)に対して、すみやかに安全確保の指示を出すように定めた。
 指針には、「窓側から離れる」「物陰に隠れるか地面に伏せる」「頭部を守る」などの具体的な指示が示されている。屋外にいる生徒については「直ちに建物内に避難する」よう指示することを定めた。
 登校時間外の対応については、基本的にJアラートの指示に従い、生徒自らの安全確保を最優先に努めることを盛り込んだ。
 登校前であれば、公共交通機関の遅延等も想定されるため、その場合、状況によっては公遅刻・公欠扱いとし、「安全が確認できた段階で、安全に配慮しつつ学校へ向かう」よう指示している。
 学校側では、ある程度の状況把握ができた段階で、必要あれば全生徒への指示を高校ホームページ上に掲載するとしている。

 

 高崎健康福祉大学附属高崎高校(高崎市)では、災害等発生時の一斉連絡の手段として 「Classi」(ベネッセが提供するシステム)を利用することを決めた。そのため、保護者・生徒には常にログイン、閲覧できる環境を整えておくことを伝達し、周知徹底に努める。
 Jアラート作動時の対応は第一報は Classi を通じて行い、あわせてホームページでの情報提供も行うとしている。
 また、同校ではJアラートなどの各種警報システム発令時の基本的な行動指針として、下記5点を定めた。

❶ 警報を受信した時、あるいは受信せずに災害に遭遇した場合は、活動を停止し、身の安全を確保 することに専念する。
❷ 屋内にいる場合は、できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動する。
❸ 災害が発生しているが警報が発令されていない場合は、Classi や本校ホームページを確認する。
❹ 警報が解除された時は、活動を再開することができる。
❺ 落下物らしき不審物を発見した場合は、決して近寄らず、速やかに警察や消防に連絡する。 

 また、登下校時に関しては、生徒の安全を第一優先し、どのような対応をすればよいかを行動指針としてまとめた。

 極東情勢が不安定な様相を呈する中、本県でも、今年に入ってすでにJアラートが2回発令されている。Jアラートについては、発令する地域・範囲の設定などが適切だったかどうかという議論もある。「設定範囲が広すぎで、余計な不安をあおりすぎ」(栃木県・70代男性)という声も聞こえてくるが、実際にミサイルが発射されている以上、リスク回避の観点からも、最悪の事態を想定した行動をとることが望ましい。あらかじめ決まった行動マニュアルがなければ、混乱を招くことにつながりかねない。生徒の安全を確保するために、このような行動指針を示し、対応を決めておくことは学校の責務ともいえる。
 今後、Jアラート発令時についてどのような対応をとるかを策定する学校や学習塾が広がってくるはずだ。その際、各校での対応にばらつきが起こらないように、県や自治体が主体となった仕組みづくりを期待したい。
 なお政府は「内閣官房国民保護ポータルサイト」を開設し、国民の行動指針を示している。
(編集部=峯岸武司)
 
 

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