【教育コラム】あえて言う「勉強をしよう!!」(NEXTAGE SCHOOL 髙澤 典義)
「勉強をしよう!!」
声高にこのようなことを言うと、子どもたちに反感を食らってしまいそうです。
でも、いいです。大切なことだから。
あなたのことを思って言うから。
「勉強をしよう!!」
■多くの大人、先輩たちが言っている
NEXTAGE SCHOOLを巣立っていく卒業生が言っていました。
「もっと早くから勉強の大切さに気づき、きちんと勉強をしておけばよかった…」
この生徒の言葉を聞き、私はその卒業生に伝えました。
「必ず後輩に伝えるから」
NEXTAGE SCHOOLに通ってくれている子どもたちには、折に触れて話しています。
より多くの人に届けるために、ここに綴ります。
「ちゃんと勉強をしておけばよかった…」
この言葉はその卒業生に限らず、多くの大人が口にする言葉です。
それだけ勉強には意味があるということに繋がるのではないでしょうか?
■「勉強する意味って?」
では、多くの人が後悔をする理由って何でしょう?
想像するに、”自分の思ったような未来になっていない”ということがあるのではないでしょうか?
人間というのは、実に欲深きものです。心の底では、”もっと〜したい” ”もっと〜になりたい” ”もっと〜が欲しい”…そんな風に思うものです。
思った時には遅かった…そんな風に考えてしまうものです。
ということは…。
■勉強はなりたい自分になるための行為
先ほどの話からわかることは、
”勉強とは、なりたい自分になるための行為”
と言えるのではないでしょうか?
しかも、「大切な未来において」が前につくような気がします。
つまり、”勉強とは『大切な未来において』なりたい自分になるための行為”
と言えると思います。
では、なぜ多くの人が後悔をしてしまうのでしょうか?
■渦中にいると気づけない
その理由は、学生という勉強することが当たり前の中にいると、その大切さに気付けないんです。
そうじゃないですか?
当たり前のものとなってしまうんですね。
勉強をした方が良かったり、勉強ができる方が良かったりすることはわかるんだけど、目の前にあるとつい目を背けたくなってしまう。
これは多くの人が抱く気持ちです。
そして、結構多くの人が、目の前にあるものから逃げてしまいます。
”もともと勉強ができる”ーーそんな人はそう多くはありません。
”勉強をそれほど苦に思わない”ーーこういう人はいるかもしれません。
そういう人は、目の前のことをとにかくやるという意識が強い傾向があるように思います。
例えば、日々の授業。
”どうせ同じ50分を過ごすのであれば、先生の話を聞き、学習している内容を理解しよう”
そんな気持ちがあるのではないでしょうか?
無駄が嫌いな人とも言えます。
ですよね、だってここでサボったら後で勉強しないと、理解することはできません。
しかも、その時には教えてくれる先生がいない。
実に非効率だとは思いませんか?
勉強ができるできないは、やるべき時にやるべきことをしているか? の差という部分が大きいような気がします。
で、これは何も勉強に限ったことではなく、スポーツや習い事など多くのことに共通しているように思いませんか?
1回1回の練習に本気で取り組んでいる人は、上達が早いですよね?
ということは…。
■勉強は、人生に通じる成功法則を学ぶ行為
「勉強は人生に通じる成功法則を学ぶ行為」とも言えるように思えてきました。
なぜ、これまでの日本では学歴というものが重視されてきたか?
それは、学歴によってどの程度努力ができる人か? どの程度社会で活躍してくれるだけの力があるか? を測ることができたからです。
◯×大学に合格するだけの人だと客観的に判断がしやすい訳です。
しかし、この場合、その予想が外れることもあります。
どういうことか?
それは、”机上の勉強しかできない”という人もいるからです。
もっと言うと、記憶する、インプットすることが際立って得意という人がいるということです。
残念ながら現代ではそれだけでは重宝されません。
その理由は、テクノロジーの発達です。
頭の中に情報がインプットされていなくても、コンピュータから情報を引き出すことができれば、同様のことができるようになったからです。
コンピュータにできることは、コンピュータに任せれば良くなった訳です。
では、どういう人でありたいか? あれるようにしたいか?
■勉強コンピュータにできないことができる人
”コンピュータにはできないことができる人”が必要な時代になっています。
では、それって何でしょう?
それは、人の心を汲み取ったり、その上で社会にとって必要なことを想像したりする力と言えるのではないでしょうか?
と、いうことは、よく言われている”コミュニケーション能力”というものも、学力と同様に必要になっていることがわかります。
これもまた学力と同様に一夜漬けで身に付くようなものではありません。
”日頃から”が大事な訳です。
日頃から人とどのように関わっているか?
思いやりをもって接しているか?
ケンカをして、自らの良くなかったところと向き合えているか?
自分を知り、相手を知る努力をしているか?
そのようなことを日々繰り返しているか?
こういう日々の営みがやはり大切だと考えます。
■まとめ
いろいろなところへ話が行きましたが、
勉強する意味って何でしょうか?
私なりの思いを綴ってきましたが、全員が腑に落ちる答えはないのではないか? と思えてきました。
”なりたい自分になる行為”
”なりたい自分になるための基盤づくり”
”その都度目標を達成していく自分になるための行為”
さまざまありそうです。
これらを踏まえ、一つ、私からお伝えしたいのは、
”自らの可能性を広げる行為”
であることです。
誰かのためでなく、まずは自分自身がより良く生きるためのものであるということです。
やるもやらぬも自分次第。
”一度しかない人生、自分のやりたいことで詰まった人生にしたい”
そんな風に思うのは、私だけではないはずです。
最高の人生を目指して、共に頑張りましょう!!
みなさんは、どのようにお考えになりますか?
主宰 髙澤 典義
大学卒業後、18年にわたり公立小、中、特別支援学校において勤務。2015年から3年間在外教育施設(ソウル日本人学校)における勤務を経験。2021年教師を辞め、桐生市にNEXTAGE SCHOOLを開校。