【教育コラム】受験を通して学べる5つのこと(NEXTAGE SCHOOL 髙澤 典義)
今回は、『受験を通して学べる5つのこと』といった内容でお届けします。
高校入試、中学入試が佳境を迎えています。当校でも、中3生、中には小学6年生が毎日目標に向かって努力を続けているところです。
合格か否か、受験の関心はどうしてもここに目が行きがちになってしまいますが、児童、生徒たちの様子を見ていると、その限りではないことに気付かされます。
それは一体どういうことか? 考えていきたいと思います。
■受験を通して学べる5つのこと
(1)効率への意識、継続する力の向上
高校入試は、学習範囲が広く、時間的な制約もあるため、効率的に学習する能力が求められます。受験生は、効率的な学習方法を身につけ、時間を有効に使い、短期間で効果的に学習することが必要です。
加えて、勉強は何より継続が大事です。一度覚えたことも、数日経てば忘れてしまいます。また、試験日までの日数を逆算して計画を立てることで、毎日コツコツやらないといけない事実を知ることができます。この営みは、受験ばかりでなく、人生において必要な力であると考えます。
(2)目標設定の重要性
高校入試は、明確な目標をもつことが重要です。
入試科目や合格したい学校、学科によって必要な知識や技能が異なるため、受験生は自分の目標を設定し、それに合わせた勉強計画を立てることが必要です。
(3)自己管理能力、自主性の向上
高校入試では、自分自身の学習状況を把握し、自分で学習計画を立て、自己管理する能力が求められます。そのため、受験生は、自己管理能力を向上させることが必要です。
また、自主性については、自分で行きたい学校を探したり、勉強方法を模索したりなど、目標を達成するために何をすべきかを自分の頭で整理して実行する力が養われます。
(4)論理的思考力の向上
高校入試では、論理的思考力が求められます。受験科目の中には、数学や理科など、論理的思考力を必要とする科目があります。また、国語や英語でも、論理的思考力を使って文章を解釈する能力が求められます。
(5)心の強さや感謝の気持ちの養成
高校入試、中学入試は、受験生にとってストレスやプレッシャーがかかることが多くあります。そのため、受験生は、ストレスやプレッシャーに対する対処方法を身につけ、心の強さを養成することが必要です。
また、無事に勉強ができていることが、親や兄弟、友人たちの協力があってこそだと気づきます。特に親御さんへの感謝の気持ちが強くなることも受験ならではだと思います。
以上が、高校入試を通して学べることの一例であると考えます。
■まとめ
毎日受験に向けて頑張る児童、生徒たちの姿を見ていて、合否を越えた価値がなければ、受験というものを考え直さねばならないと考えます。
合否を越えた価値に対する視点を、教員が、保護者の方が、周囲の人たちがもつか否かで、子どもたちの受験に対する価値観も、ひいては人生に対する価値観も変わってしまうように思います。
合否も大切、しかし、真剣に受験に向き合っている受験生諸君は、それ以上に多くの、人生において大切なことを身につけようとしています。
あと少し、あと少しだから、自分の精一杯をぶつけて下さい。
健闘を祈っています!!
主宰 髙澤 典義
大学卒業後、18年にわたり公立小、中、特別支援学校において勤務。2015年から3年間在外教育施設(ソウル日本人学校)における勤務を経験。2021年教師を辞め、桐生市にNEXTAGE SCHOOLを開校。