中高生が演じる“七つの試練”の冒険劇 劇団「松ぼっくり」第27回定期公演 8月17日 太田市で開催
おおた芸術学校付属劇団「松ぼっくり」による年に一度の定期公演が、8月17日(日)午後2時から、太田市社会教育総合センター(同市熊野町)で行われる。出演するのは中学1年生から高校3年生までの団員23人。プロ劇団「劇団民藝」の劇団員から演技指導を受けながら、若い感性で一から舞台を創り上げてきた。
今回の演目は、藤巻るも脚本のオリジナル作品「アーモと仲間たちの不思議な冒険」。舞台は、いつとも知れない架空の世界。人々は単調な仕事と厳格な規則に守られた囲いの中で生きている。「ここにいれば安心。規則に従えば、将来に不安はない」。そんな価値観が当然とされる世界で、少年アーモはふと“違和感”を抱くようになる。
ある日アーモは、自分にだけ聞こえる“声”に導かれる。それは「ここを出て、本当に必要なものを探す冒険の旅に出るんだ」というささやき。彼の内面に芽生えた気持ちに、仲間たちが寄り添う。勇気あふれるモス、知的なレルニ、音楽家を夢見るムジコ、忍耐のビルド、お調子者のリーディ、思いやり深いミルダ――個性も性格もバラバラな六人とともに、アーモは囲いの外の世界へと旅立つ。
彼らの前に立ちはだかるのは「七つの試練」。それぞれの試練は旅の途中で彼らを幾度も揺さぶる。それぞれが自分の心と向き合っていく姿が丁寧に描かれる。そして物語は、観客自身に問いかける。「あなたにとって“最も大切で、最も必要なもの”とは?」
出演する団員の一人は、「守られた世界を出て、自分の弱さや本当の気持ちに向き合っていく物語です。観に来てくれた人が、少しでも元気になったり、自分の“冒険”を始めたくなったりしたら嬉しい」と語る。
開場は午後1時30分。入場料は全席自由で500円(3歳未満は入場不可)。チケットはおおた芸術学校のほか、太田市民会館、新田文化会館エアリスホール、藪塚本町文化ホール(カルトピア)で販売中。電話予約は不可、現金のみの取り扱いとなっている。
(編集部)
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