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桐商高で地元起業家・髙久保渉さんが講演 「地域を動かすビジネスの力」語る

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桐商高で地元起業家・髙久保渉さんが講演 「地域を動かすビジネスの力」語る

教育全般

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2025.10.18 
tags:おむすびの会, 株式会社テンポ・ルバート, 桐商, 桐商 スパーク, 桐生商業高校, 高久保渉

 桐生市立商業高校(星野亨校長)で15日、「ビジネス基礎」の授業の一環として、地元企業・株式会社テンポ・ルバート(桐生市)代表取締役の髙久保渉氏による講演「桐生発! 地域を動かすビジネスの力」が行われた。1年生約200人が参加し、地元での起業や地域活性化にかける思いに耳を傾けた。

 

 髙久保渉さんは自身が手がけた商店街イベントやカフェ運営の事例を紹介しながら、「地域には魅力的な人や場所がたくさんある。それをどうつなぎ、どう発信するかがビジネスの力」と高校生に訴え、地域に根ざした企業経営の実際や仕事を通じて社会に貢献する意義について語った。

 

 妊娠中の女性が食事を楽しみながら、先輩の母親たちと育児相談やコミュニケーションを取れる場をつくりたい。そんな思いで立ち上げたのが「Cafeラルゴ」だ。起業準備の段階で「市内の20~30代の女性は人口の約4%しか いないので、ビジネスとして成り立たない」と金融機関から融資を断られたエピソードを紹介した。

 髙久保さんはカフェ事業だけでなく、母親同士の交流を基に「企業間連携やコラボ商品の開発など広い視点でビジネスを展開しようとしている」と金融機関を説得。「4%のお客さんの100%になれれば絶対にやっていける」と粘り強く交渉し、融資を受けることができたという。

 講演では牛乳食パン専門店の「みるく」の運営秘話や子育て中の女性の活躍の場を作りたいという思いのもと、人と地域を結ぶイベントを企画・開催する「おむすびの会」についても紹介した。

 

 ビジネスを進める上で、目標を明確にすることの大切さについて触れ、目標ができたら、「あ(アイデアを出し)・い(要因・原因の分析)・う(小さな運に気づき感謝する)・え(縁をつないでいく)・お(恩返しをする)」のサイクルで循環させていくという独自の事業経営の要諦を語った。経営者になる人は「自分のできない『弱み』を認める強さを持つことが大切」だと高校生に訴えた。

 

 講演を聞いた松島蒼空さんは「(話を聞く前は)就職についてなんとなく考えていた程度だったが、(将来について)適当に考えるのではなく、しっかり目標を持ったり、人とのつながりを大切にできる仕事に就きたいと思った。起業することにも興味がわいた」と話した。

 

 同校では「地元企業のリアルな話を通して、生徒がビジネスの社会的役割を実感できる機会にしたい」としており、今後も地域と連携した授業を継続していく予定だ。

 

(編集部)

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編集部より 記事は配信日時点での情報です。

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