【コラム】『2種類の努力』(神子澤修)
先日、我が国におけるスポーツコーチング界の第一人者である飯山晄朗先生の講演会に参加しました。
スポーツの世界はビジネスの世界以上に【勝つ】か【負ける】かがはっきりしており、結果が重視される世界です。
講演の中で、飯山先生は『努力』には2種類ある、と指摘されていました。
「好ましくない努力」と「好ましい努力」です。
「好ましくない努力」とは、イヤイヤやっている努力、イヤイヤやらされている努力だそうです。
この努力を続けてもなかなか結果が出ないそうです。また、結果が出たとしても「リバウンド」が来たり「燃え尽き症候群」になったり、ひどい場合は「うつ病」を発症したりします。
一方「好ましい努力」とは、ワクワクしながら行う努力です。この努力はワクワクしていますから楽しいため長続きするそうです。
では、ワクワクさせるにはどうすればよいか?
飯山先生は、とにかく褒めることだと強調されていました。
褒めるという行為は、褒める相手を伸ばす効果のほか、脳科学的には褒めている本人自身を伸ばす効果があるとお話しされていました。*大脳は主語を判別できないため、褒め言葉を自分で自分を褒めていると認識する。
そのために有効なのが「さ行」の言葉です。
「さすが」、「最高」、「幸せ」、「素晴らしい」、「素敵」、「すごい」、「好き」、「そうだね」、「その通り」等々です。
逆にワクワク感をなくしてしまうのは「だ行」の言葉です。
「ダメ」、「だから」、「だって」、「出来ない」、「でも」、「どうせ」等々です。
もちろん、以前にもこのコラムでお伝えしていますが「承認の土台」があっての話です。「承認の土台」がないと、褒めても叱ってもなかなかうまくいかないようです。「承認の土台」を築くためには、「いつもあなたのことを見ているよ。」というメッセージを発し続けることが有効です。
何かの参考していただければ幸いです。

桐生大学附属中学校 校長 神子澤 修
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