ウクライナを知ろう─樹徳中・高で「月影祭」 外部参観なしの静かな文化祭
明照学園樹徳中学校・高校(一貫校、辻村好一校長)の文化祭「月影祭」が4日、4年ぶりに開催された。「ウクライナ人道支援」のテーマに取り組む4年生は、桐生に避難している同世代の3人を招いてインタビュー、動画をYouTube(ユーチューブ)で配信する。
今回は外部参観は行わず、校内発表とオンライン配信の静かな文化祭。しかし思いは熱く、「ウクライナ人道支援」に取り組む4年生の7セクションのうち「チャリティー・セクション」の生徒は、のぼり旗と募金箱を抱えて街へ。「インタビュー・セクション」ではニホティナ・アナスタシアさん(15)と、いとこのモスラ・ウスティムさん(15)、マトゥビさん(13)兄弟、母ニホティナ・テティアナさん(50)を招いた。
生徒たちは避難するまでの経緯、日本とウクライナとの違い、今の故郷への思いなどをインタビュー。彼らを桐生に呼び寄せたオブジコ・スウィートラヘナさん(45)が通訳を務めたが、水沼麻以さん(15)は英語でのインタビューにチャレンジ。好きな食べ物はウクライナでは「ポテトフライ、ボルシチ」、日本では「すし」、趣味は「ダンス」「サッカー」、「日本人の名前を覚えるのが難しい」などと打ち解けていった。終了後にはラインの交換もしていた。
塩沢杏心(あんね)さん(15)は「これまで知らなかったウクライナのことを知るきっかけになりました。教室には黒板アートでウクライナの国旗を描いてます。最後に報道もだんだん少なくなっているがウクライナを忘れないでと言われました。これからも支援していきたいと思います」と語った。