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北村、小暮、帰山が母校・樹徳高訪問 昨季を見つめ、新春に誓う 3人そろって〝箱根〟に

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北村、小暮、帰山が母校・樹徳高訪問 昨季を見つめ、新春に誓う 3人そろって〝箱根〟に

スポーツ

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2023.01.11 
tags:創価大学, 早稲田大学, 樹徳高校, 箱根駅伝, 駒澤大学

「3人そろって箱根駅伝出走」を誓う北村光、小暮栄輝、帰山侑大(右から、樹徳高校で)

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 第99回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)を終えた樹徳高校陸上部出身の北村光(早稲田大3)、小暮栄輝(創価大2)、帰山侑大(駒澤大1)の3選手が5日、母校を訪れ、後輩たちや教職員らと交流した。山下りの6区で区間3位の快走をみせた北村、今回はエントリー変更で悔しい思いをした帰山、補欠のまま出場機会のなかった小暮と、箱根駅伝では明暗を分けた3選手だが、来年こそはそろって箱根路を走ろうと、新春に誓いを立てた。

 

「下りに懸ける、プラン通りの走りできた」早大3・北村
「今年は主要区間を任される選手になる」創価大2・小暮
「スタミナ強化し、三大駅伝に出走したい」駒大1・帰山

 

◇駅伝シーズンに明暗
 「上を狙える位置でたすきを受けた。結果として順位を二つ上げ、5位でつなぐことができた。いい走りができたと思う」と、早大3年の北村は6区の好走を振り返る。「最初の上りは抑え気味に入り、得意の下り勝負を意識していた」という。下りに入ると一気にギアを入れ替え前を追った。「各地点でマネジャーから伝えられる前とのタイム差が徐々に詰まっていたので、行けると思った」。プラン通りのレース展開だった。

 

 北村と同じ6区にエントリーされた駒大1年の帰山は今回出走を逃した。本番に向け詰めた練習をする中で疲労がたまり、左膝を痛めてしまった。2年ぶり8度目の総合優勝を果たした駒大はメンバーのレベルも高い。「チャンスをつかむには、まだ力をつけきれない1年生でも自分で体調を管理して、ぎりぎりの状態で練習についていかなければならない」。そんな状況下で無理をしてしまったと、冷静に振り返る。「自分の状態を見極める力が重要になる。考えのないままレベルの高い練習についていけば、けがの可能性は高まる」

 

 学びの多い1年となった。

 

 

 創価大2年の小暮は3区を希望し出番を待った。「突っ込んで入るのが自分の走り。下りも得意なので、序盤に下りのある3区が、自分には向いていると思う」。残念ながらエントリー変更はなかったが、1万㍍で28分50秒73をマークするなど、昨年は着実に成長を遂げた。

 

 「創価は自主性が高く、長い距離を踏む大学。月750㌔が練習目安で、1人で20㌔以上踏む選手もいる」。ガーミンコネクトという道具を使い、月間走行距離を確認しながらチーム内で切磋琢磨(せっさたくま)している。高いレベルでもまれる中で練習法を見つめ直し、自主性や競争心が培われた。

 

◇今年の課題と抱負
 明けて2023年。北村は「春からのトラックシーズンで5000と1万の自己ベスト更新を目指す。5月の関東インカレで表彰台に立つことも目標」と話す。大学に入り、まだ納得のいくトラックシーズンを過ごせていない。「冬の走り込みから春のスピードへの移行がうまくいかなかった。今年はそこを少し慎重に進めていきたい」とも。

 

 

 小暮は「トラックシーズンでは5000で13分50秒、1万で28分30秒切りをするのが監督からの要求」だという。後半の駅伝シーズンは得意のロード。昨年は出雲、全日本、箱根の三大駅伝での出走機会を逸したが、「今年は主要区間を任される選手になりたい。出走して区間上位を目指したい」と意気込む。

 

 

 「昨年はけがで苦しみ距離を延ばせなかった」と話すのは帰山。「スタミナが足りていないので今年はそこを強化し、三大駅伝すべてに出走するのが目標」と明言する。大八木弘明監督が勇退し、チームとしては改めて大学駅伝三冠を目標に掲げる。高いレベルの中で自分がどこまで成長できるか、楽しみでもある。

 

◇互いに尊敬し合う
 高校時代は陸上部で汗した仲。先輩、後輩同士だが、選手として互いに尊敬し合える関係性だという。

 

 「(小暮)栄輝は高校時代けがが多くて心配だったが、大学に入り頼もしくなった。記録も飛躍的に伸びているし、直接対決はしたくないですね」と北村が話せば、小暮は「北村先輩は高校時代から練習の程度や方法などを自分で考えて調整していた。(早大)1年時から箱根の6区を区間一桁でまとめたり、尊敬できる人」だと語る。

 

 「帰山とは高校時代よく2人で練習した。自分が卒業後は樹徳を引っ張ってくれたし、今や大学駅伝日本一の駒澤の一員として頑張っている。走ることへの意識も高く後輩だけど尊敬できる」と小暮が言えば、「栄輝さんは先輩でありながらライバルという意識で練習した。大学に入ってからも、自分にとって一つの指標」と、帰山は話す。

 

 「北村先輩と競い合えるレベルにまで徐々に近づいている。その手応えはある」と小暮。「(北村)光さんはずっと憧れの存在」と帰山。

 

 第100回を迎える来年の箱根駅伝に3人そろって出走し、自分らしい走りでチームの勝利を目指す。そんな彼らの姿が、今から楽しみだ。

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