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誰もが暮らしやすい社会とは トランスジェンダー題材の映画鑑賞後に中高生らが語り合う

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誰もが暮らしやすい社会とは トランスジェンダー題材の映画鑑賞後に中高生らが語り合う

ライフ

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2022.06.03 
tags:えぶりぼん, きりゅうシネクラブ, 彼らが本気で編むとき

桐生シネクラブとえぶりぼんが協力して開催した「彼らが本気で編むときは、」の上映会(桐生市本町五丁目のココトモで)

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 桐生で映画上映活動を続ける「きりゅうシネクラブ」と、その活動を支援する中学・高校生グループ「every本(えぶりぼん)」が協力し、映画「彼らが本気で編むときは、」(荻上直子監督)の上映会を開いた。5月29日、桐生市本町五丁目のコワーキング・コミュニティスペース「ココトモ」で行われた上映会には、約50人が来場。トランスジェンダー(心身の性別不一致)を一つの切り口に、家族のかたちや個人の尊厳について問い掛ける映画を見た後で、中高生も大人も一緒になり、誰もが暮らしやすい社会の姿を語り合った。

 

 えぶりぼんのメンバー8人は、桐生に映画館をつくろうと上映活動を続けるきりゅうシネクラブの取り組みに賛同。古本を使って人をつなぐイベント「つながり図書館」を開催し、集めた浄財を支援に回してきた。


 シネクラブの神山綾さんと村田悦子さんは「一緒に映画上映会をしませんか」と提案。テーマ決めから映画の選定まで、中高生と一緒に話し合い、開催を準備。この日の上映会にこぎつけた。


 2回上映のうち、初回は映画上映後、えぶりぼんのメンバーも加わり、会場を3班に分けて各人の感想や意見を述べ合った。2回目の上映後には、セクシャルマイノリティー支援団体ハレルワの代表理事・間々田久渚さんを迎え、えぶりぼんのメンバーと意見を交換した。


 「世間でいう“普通”って何だろう」「男性と女性以外にもたくさんの性のあり方があって、それは個性ではないか」「レッテルを張らず、まずは相手の言葉に耳を傾けることが大事では」と中高生ら。


 「この映画のよさは、穏やかで、決して悲観的な結末ではないところ」と感想を述べた間々田さんは、「日本は性別変更の条件が厳しい」と現状を指摘し、「自分の存在を肯定してくれる人がいれば、嫌なことも乗り越えられる。他者に対してとげを出さないことも大切では」と、立ち止まって考えることの重要性を唱えた。


 「同じ映画なのに、いろんな声が聞けて楽しかった」とメンバーら。活動はこれでいったん終了となる。

 

 

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