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「幸福度向上には地域参加や居場所が大切」ーキッズバレイ 桐生市民アンケート結果報告(1)

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「幸福度向上には地域参加や居場所が大切」ーキッズバレイ 桐生市民アンケート結果報告(1)

子育て

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2024.11.30 
tags:NPO法人 キッズバレイ, キッズバレイ 桐生, キッズバレイ 桐生市民アンケート, 地域活動 調査, 幸福度 調査

 NPO法人キッズバレイは30日、「桐生市民アンケート」の集計結果を公表した。同アンケートは今後の地域づくりの検討材料にするために4月25日~5月31日の期間で市内に在住する18歳以上の人を対象に実施。590件の有効回答が得られた。

 性別では女性が71.4%、男性が27.6%、無回答が1%で女性からの回答が多く、年代別では10代が0.3%、20代が4.4%、30代が23.7%、40代が31.5%、50代が14.7%、60代が6.8%、70代が6.4%、80代以上が1.7%の構成(無回答0.3%)だった。

 

地域住民の現状と居場所とウェルビーイング(幸福度)向上の関係性

 定期的に参加している地域活動の数は「1つ」が最多で31.7%、2つ以上参加している人を合わせると、72.5%が何らかの地域活動に参加していることが分かった。一方で全く参加していない人は24.1%だった。

 最も多い活動内容は「子ども会・育成会での活動」。「保育園・幼稚園・学校での活動」「自治会・町内会での活動」と続いた(グラフ1)。

【グラフ1】

 この結果と地域に対する愛着度の結果を組み合わせて分析したところ、地域活動への参加数が多いほど現在自分の暮らしている地域に対して愛着を感じていることが裏付けられた(グラフ2)。

【グラフ2】

※横軸は地域活動への参加数

 

 自分の居場所がいくつイメージできるかに対する回答は「2つ」が最多で31.7%。具体的な居場所としては「家庭」が最多で、「友達の集まり」「実家」「職場」「サークルや習い事」と続いた。

 この結果と地域に対する愛着度の結果を組み合わせた分析でも相関が見られ、イメージできる居場所の数が多いほど、自分の暮らしている地域への愛着が高いことが分かった(グラフ3)。

【グラフ3】

 幸福度については幸せの程度を「1(全く幸せではない)」~「10(とても幸せ)」に分け、自己評価をしてもらった。「7」以上で回答した人が77.1%。これに対して、「4」以下の評価は4.6%にとどまり、多くの人が現状に対してある程度の幸福感を持っていることが分かった。また、イメージできる居場所の数が多いほど幸福度が高いことも裏付けられた。

 キッズバレイ代表理事の星野麻実氏は「地域参加や居場所としてイメージできる場を増やしていくことが、地域への愛着や幸福度を高めるために必要で、今後の地域づくりの重要な視点になる」と総括した。

 

地域との関わりの現状と世代別の捉え方について

 「どのような特徴があれば地域活動にさらに参加してみたいか(複数回答可)」の問いに対しては、全体の回答では「初めての人でも気軽に参加できるもの」が最多で56.1%、「子どもや家族、友人、知人と一緒に参加できるもの」(41.5%)、「金銭的な負担がないもの」(41.2%)、「単発・短時間でも参加できるもの」(39.8%)と続いた(グラフ4)。

【グラフ4】

 これを「子育て世代(養育している18歳以下の子どもがいる人)の人」と「子育て世代ではない人」に分けて分析すると、子育て世代では「子どもや家族、友人、知人と一緒に参加できるもの」が1位で、「初めての人でも気軽に参加できるもの」「金銭的負担がないもの」と続いた。

 子育て世代ではない人は「初めての人でも気軽に参加できるもの」が1位で「地域や地域の人の役に立てるもの」「一人でも参加できるもの」が続いた(グラフ5)。

【グラフ5】

 「どのようなきっかけがあれば地域活動にさらに参加してみたいか」という問いに対しては、全体では「活動内容に興味が持てれば」が7割以上を占め、「自分の都合がつけば」が続いた。

 子育て世代でない人たちと比較して子育て世代の割合が高かったのは、「家族や友人など身近な人からの誘いがあれば」「お弁当や報酬があれば」「活動の様子をSNSなどで知ることができれば」「パソコンやスマートフォンから簡単に申し込みできれば」という項目だった(グラフ6)。

【グラフ6】

 「地域の住民同士の顔の見えるつながりは必要か」の問いに対しては、「非常に必要だと思う」「ある程度必要だと思う」と回答した人が85.4%にも上り、つながりの必要性を感じているものの、「居場所づくりや運営に関わってみたいと思うか」の問いに対しては、「やってみたい」という人は14.2%と少なく、「手伝い程度ならやってみたい」の24.9%と合わせても39.1%にとどまった。最多の項目は「やってみたい気持ちはあるが、現実的には難しい」で30.3%だった。障壁になっているものを探る自由記述の回答には、「日時などの都合」「家庭や仕事の都合」など時間的なものが多く見られた。

(編集部)

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