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桐生高「東大プロジェクト」 難関大志向が校内に波及 今春卒業生、統合後初の京大現役合格 難関私大合格者も過去3年で最多に

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桐生高「東大プロジェクト」 難関大志向が校内に波及 今春卒業生、統合後初の京大現役合格 難関私大合格者も過去3年で最多に

教育全般

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2026.05.22 
tags:東大 FairWind, 桐生高校 東大プロジェクト, 桐生高校 校長, 桐高, 桐高 東大, 桐高 東大合格プロジェクト

昨年の「東大ツアー」の様子(写真提供・桐生高校)

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 県立桐生高校(新井高広校長)で昨年度から高1・2年生を対象に始まった「東大プロジェクト」が、学校全体の進学意識を押し上げている。「難関国立大や難関私大を志望する生徒が増加し、学習意欲も高まっている」と新井校長は手応えを語る。

 今年春には、高校が統合されてから初となる京都大学への現役合格者を輩出した。「プロジェクトの直接的な対象学年ではなかったが、卒業生の進学実績にも波及効果があった」と進路指導主事の藤生和弘教諭は分析する。

 

昨年度から始動した「東大プロジェクト」

 プロジェクトは昨年度、希望する生徒21人による「東大ツアー」から本格始動した。並行して教職員による東大入試問題の検討会も実施。国語、数学、英語など5教科の教員が東大レベルの問題研究を進め、指導力向上を図ってきた。

 11月には、河合塾・横浜校で東大コースを担当していた講師を招き「東大合格講演会」を開催。保護者、生徒、教職員が参加し、合格者の学習法や受験戦略について学んだ。

 

早朝課外授業「東大別科」に約30人が参加

 12月からは、高1・2生(現高2・3)を対象にした早朝課外授業「東大別科」がスタート。毎週1科目ずつ、国語、数学、英語をローテーションで実施している。  

 仕組みは、課外授業の前週に東大を中心とした難関大の問題が担当教員から出題され、生徒たちはグループで1週間かけて取り組むというもの。1週間後の午前7時35分から30分間、解説授業が行われる。

 昨年度は各教科2回ずつ、今年度は各教科3回ずつ行い、7月までに計15回の実施を予定している。現在は希望する1・2年生29人が参加しているという。

 特徴的なのは、「教員が教え込む」のではなく、生徒同士で議論しながら解法を探る点だ。藤生教諭は「自分一人では解けない問題を、仲間と考えながら解いていく。教員は問題提示と解説を担う」と説明する。若手教員を含め複数教員が問題作成や解説を担当することで、教員側のスキルアップにもつなげている。

 

「上を目指そう」という意識が向上

 同プロジェクトは、今年度の進学実績にも結実した。京都大学の現役合格に加え、難関私大グループ(早慶上理、GMARCH、関関同立)で、過去3年最多となる97人が合格。特に慶應大には現役6人が合格するなど、進学実績の底上げにつながった。藤生教諭は「学校全体として『上を目指そう』という雰囲気が醸成されてきた」と話す。

 今年4月の進路希望調査では、東大を第1志望とする生徒が5人となり、前年の2人から増加。京都大、大阪大、東北大など旧帝大を志望する生徒も増えている。「以前は『東大』という言葉自体、学校の中で少し遠い存在だった。しかし今は『東大を目指したい』と言いやすい空気ができてきたと思う」と藤生教諭。

 一方で、浪人を選択する生徒も増加した。ただ、これは同校特有の傾向ではない。群馬県教育委員会が19日に公表した県内公立高校卒業者の進路状況でも、進学努力継続者は前年より0.7㌽増の5.1%となった。「背景には難化した共通テストの影響もある」と藤生教諭。明治大や東京理科大に合格しながらも、「もう一度東大に挑戦したい」と浪人を決めた生徒もいたという。

 藤生教諭は「0を1にするのは大変。しかし、京都大合格という実績が出たことで、『自分たちもチャレンジしたい』という意識が芽生えてきた」と分析しつつ、「正解は結果でしかない」と気を引き締める。同校の挑戦は2年目を迎える。

 

(編集部)

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編集部より 記事は配信日時点での情報です。

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