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こう変わる、群馬県公立高入試ー現・中1生から

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こう変わる、群馬県公立高入試ー現・中1生から

高校入試

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2021.11.08 
tags:群馬 入試制度 変更, 群馬 公立 入試, 群馬 公立 入試 改革, 群馬 前期入試 なくなる, 群馬県公立入試, 群馬県教育委員会, 群馬県教育委員会 高校入試

現行の制度を改善し、「始動人」の育成をめざす

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 群馬県の公立高校入試の制度が大幅に変わる。現行の制度からどのように変わるのか、制度の詳細を県教委が発表した資料から紐解いた。

 

◇入試制度変更の意図

 公立高校の入試が変更されるのは令和6年度の入学者選抜からで、現在の中学1年生以降が対象となる。

 変更のねらいは、①特色型と総合型の2つの観点で受検者の優れた点をより積極的に評価すること、②前期選抜と後期選抜で定員を分割している現行制度を見直し、入試を1本化すること

にある。県教委は変更の理由を「県が掲げる課題解決型の人材『始動人』の育成と現行の入試制度の改善を図るため」と説明している。

 制度を変更する利点として、県教委では、

① 現行の2回から入試を1本化にすることで分かりやすい制度にすることができる。

② 多面的な観点で受検者の優れた点を評価することで、新しい大学入試制度や社会の変化に対応した生徒の育成を図ることができる。

③ 多数の受験者が不合格となっていた現行の前期選抜を改善でき、生徒の心理的な負担を軽減できる。

④ 感染症などに対応するための追検査を十分な期間を空けて実施できる

の4点をあげている。

 

◇入試制度はどう変わるのか?

 現行では2月中旬に前期選抜、3月上旬に後期選抜が実施されているが、新制度では2月中旬から下旬に本検査の試験日を設ける予定だ。

 本検査の試験科目は1日目が5科目の学力検査、2日目が面接。県教委では「学力検査の出題範囲は検査時期の早期化に応じ、中学校の学習状況に配慮する」としている。合格発表は3月上旬になる見込みだ。

 選抜方法は特色型と総合型の2段階選抜方式を採用する。ただし、受検者は出願時に特色型・総合型のどちらで受検するか選択する必要はない。

 現行、出願時に提出する志願理由書は「エントリーシート」に改められ、様式などの見直しなども行われる見通しで、出願の手続きも電子化を検討している。

 

 第1選抜にあたる「特色型選抜」は生徒の活動歴などを重視した方式。県教委では、部活動や生徒会活動など学校内の活動実績に加え、学校外での活動の実績も評価に加えることを検討している。

 まず、この観点で受検者全員を対象に第1選抜を行う。第1選抜では定員の10%~50%から合格者を選抜する。

 次に、特色型選抜の合格者を除いた受検者を対象に第2選抜が行われる。第2選抜の総合型選抜は学力検査を重視した方式で、定員の50%~90%の合格者を決める。

 現行の前期選抜と後期選抜を1つにまとめたイメージだ。各選抜の定員に対する割合については学校ごとに設定される。

 

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(図は県教委の資料をもとに編集部が作成)

 

◇感染症罹患者への配慮も

 感染症などで検査を受検できなかった生徒に対しては、本検査の合格発表後の3月上旬~中旬に、本検査に準じた形で追検査を実施する。

 再募集については追検査の合格発表後の3月中旬~下旬に実施。試験科目は面接・作文などで、試験結果と調査書を踏まえて総合的に評価して合否を決めるとしている。発表は3月下旬を予定している。

 

 すでに県教委では制度変更の周知を図るため、保護者・生徒向けのパンフレットを作成し、県内の各学校に配布を行っている。

(編集部=峯岸武司)

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