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サンダーズにU18誕生 HCに元日本代表・山田大治さん(40)

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サンダーズにU18誕生 HCに元日本代表・山田大治さん(40)

スポーツ

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2022.03.18 
tags:U18, ヘッドコーチ, ユースチーム, 山田大治さん, 群馬クレインサンダーズ

自ら手本となる動きを見せてアドバイスする山田ヘッドコーチ

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 「地域共創」を掲げB1初シーズンを戦う群馬クレインサンダーズ。ユースチームに4月からは高校1年生から3年生の世代を対象とするU18が始動する。同世代のクラブチームの発足は県内初。ヘッドコーチ(HC)として就任したのは日本人ビッグマンとして長く活躍してきた元日本代表の山田大治さん(40)だ。新たな地でゼロからのチームづくりに挑む思いとは。

 

 山田さんは現役時代200センチ、105キロのパワーフォワード。貴重な日本人ビッグマンとして長らく日本バスケ界をけん引してきた。


 中学から本格的にバスケを始め、日本大学ではインカレ(大学選手権)優勝、2004年からはトヨタ自動車(現アルバルク東京)やリンク栃木ブレックス(現宇都宮ブレックス)などでプレー。日本代表としても活躍し富山グラウジーズでの2019―20シーズンを最後に引退した。


 コーチライセンスは現役時代に取得していたが、指導者になるつもりはなかった。しかし引退後、知人が運営する富山県内のバスケットボールクラブに誘われ、U15世代のコーチに就くと、精神面、技術面ともに豊富な経験を伝えつつ選手を成長させる指導者の面白みを実感したという。


 そんな折にサンダーズからヘッドコーチ就任のオファーが届いた。就任を承諾したポイントは来年の新アリーナ完成などバスケを通して地域活性化を図るチームの可能性だった。「アンダーカテゴリーの重要性をもっと広めたい」という思いも生まれていた。


 山田さんは「大変だが立ち上げから携われることもありがたかった」とゼロからの挑戦への決意に目を輝かせている。


■何より基礎を徹底
 U18チームは現在、選手選考のための練習体験を兼ねたトライアウトを行い、決定したメンバーでの練習も始まっている。山田さんは「プロを経験したからこそ言えることは基礎をおろそかにしないこと」ときっぱり。重視しているポイントは基礎の大切さということだ。


 「カッコいいドリブルやシュートなど今は動画で簡単に見られる。まねしようとしてもそれは基礎ができてこそ」。練習ではボールの扱い方やステップなどで手本を見せ、時には手を貸して徹底的に基礎をたたき込んでいる。きつそうな反復練習でもクリアするたびに選手や山田さんからこぼれる充実した笑みは印象的だ。


 U18の活動目的には選手育成や技術向上のほかに健全な青少年の育成もある。山田さんは経験を通して自分に責任を持つこと、自分が言ったことを守ることの大切さも伝えていきたいと話す。それは大人になっても重要なことだからだ。


 また「チームとしての社会貢献」も必要と夏休みなどには街なかの清掃活動なども考えている。地域社会との接点ができることでバスケットというスポーツに親しみを持ってもらい、選手をより身近に感じてもらうことにもつながるからだ。


 「自分の経験を生かしてバスケへの取り組み方、自分が何を大切にしないといけないかなど伝えていきたい。まずはチームづくり。興味があったら一度体験や見学に来てみて」と山田さん。挑戦は始まったばかりだ。

 【山田大治(やまだ・だいじ)】 1981年大阪市出身。大阪高―日本大学(4年次にインカレ優勝、MVP〈最優秀選手〉・得点王・リバウンド王の3冠獲得)―トヨタ自動車(現アルバルク東京)―パナソニックトライアンズーレラカムイ北海道(現レバンガ北海道)―リンク栃木ブレックス(現宇都宮ブレックス)―B2広島ドラゴンフライズ―B1富山グラウジ―ズ。日本代表としてFIBAアジア男子バスケットボール選手権に2度出場、2006年のFIBAバスケットボール世界選手権にもメンバー入りした。21年8月、SNSで現役引退を発表。日本バスケットボール協会公認A級コーチ。


■22、29日高校生向けクリニックも開催

 U18チームのトライアウト、練習体験の詳細はサンダーズホームページで確認できる。問い合わせはEメール gct_youth@g-crane-thunders.jpへ。


 22、29日には太田市運動公園市民体育館で高校生対象のバスケットボールクリニックを開く。講師はトップチームの輪島射矢アシスタントコーチ。

 

 

 

 

 

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