なんとなく入試前に100年前のことが気になりだした
そういえば、今年は2025年だった! 1925年から100周年の年。この「~周年」というのは社会系の教科では要注意で、入試を目前に控えた受験生にはぜひチェックしておいてほしいところ。100年前、歴史上何があったのか? 1925年ときて、ピンときますか?
ケイタ:「桐生の地に桐生信用金庫が生まれた年です」
正解! でも、そんなことは入試には出ません(笑)。ちなみに桐信は2月14日の創立なんですね。バレンタインデー。私の誕生日でもあります。って、そんなもん絶対に出題されませんから。
ナツミ:「時間がないから早くしてください」
はいはい。そうでした、そうでした。1925年と言えば、公立入試ではこの3つは押さえておきましょう。
俯瞰できるようにまとめスライドにしましたが、ポイントは3つ。
・治安維持法の制定
・普通選挙法の制定
・ラジオ放送の開始
治安維持法については、その制定の目的なんかも記述で良く出ますから、押さえておきましょうね。「社会主義者を取り締まるため」と書ければOKです。じゃあ、何で社会主義者が取り締まり対象になったかといえば、当時、ロシア革命後にソ連という国が誕生し、史上初の社会主義の国になったのです。社会主義は簡単に言えば、「みんなが平等な社会を目指す体制」です。
日本は競争原理にもとづいた「資本主義」なので、それとは真逆の考えなんです。資本主義で辛い思いをしていた「労働者」や「小作農」の人たちからすれば、社会主義という考え方は目から鱗の大歓迎の思想だったわけ。逆に権力をもつ政治家や経営者からしたら「みんな平等」なんて、自分たちの地位をおびやかす危険思想。だから、「治安維持法」を作って取り締まりを始めたんです。
こういう抑圧策は国民の反発を招くので、一方でいままで一部の国民しか参加できなかった選挙に「満25歳以上の男子」ならだれでも選挙に行けるようにしたんです。アメとムチだよね。スマホは取り上げるけどお小遣いは増やすよといわれれば、なんとなく「ま、いいかな」と思えるでしょ? そういうことなんです。
普通選挙法については、25歳という年齢を忘れやすい。1925だから25歳。まだ男子だけですよ。平塚らいてうが女子の権利の拡大をうたったえようが、まだ「男尊女卑」の世の中なんです。ここは立体的にまとめておきますね。
うえの「赤い囲み」はしっかり頭に入れておこうね。
で、最後にラジオ放送が開始。これも1925年です。わずか100年で、手元のスマホから動画や音楽が自在に聴ける時代が到来したわけだから、すごい時代の変化ですよね。
ということで、出るか出ないかはわかりませんが、なんとなく気になることだったので、授業風にまとめてみました。