金山城跡でキッチンカー初登場 観光誘致へ実証実験 太田市
太田市教育委員会(恩田由之教育長)は、国指定史跡「金山城跡」(同市金山町)周辺に飲食店がないことを受け、観光客誘致とにぎわい創出を目的に、キッチンカーによる飲食物の提供を実験的に開始する。
事業名は「史跡金山城址飲食物販売実証実験」。期間は5月4日~25日までの土日・祝日、計7日間。会場は金山城跡の総合案内板前にある駐車場。焼きそばやいなり寿司、弁当、かき氷、ローストビーフ丼などを提供する3台のキッチンカーが出店する。
金山城跡は歴史的価値が高く、ハイキング客にも人気だが、周辺に飲食施設がなかった。今回の取り組みはその改善を図るもので、結果は7月ごろ、市ホームページで公表する予定。
出店者の一人、「大南食品」代表の吉田さん(59)は「お城で地元のソウルフード・上州太田焼きそばを大々的にPRしたい。ゴールデンウィークは金山城で歴史探索やハイキングを楽しんでほしい」と意気込んでいる。
問い合わせは同市文化財課史跡整備係(☎0276-20-7090)、または大南食品(☎090-3347-9253)まで。
【写真】大南食品のキッチンカー
金山城について(太田市ホームページより)
金山城は、戦国時代に造られた城で、金山全体の自然地形を利用して造られた「山城」という種類の城。まだ天守閣がつくられるより古い時代の城であり、堀切や土塁・石垣など土木工事(普請)を中心とした遺構がよく残されている。山頂を中心として金山全山にその縄張りが及ぶ金山城跡は1934年に国の史跡指定を受けた。
太田市と太田市教育委員会では、1992年度から発掘調査を開始し、金山城時代の通路形態の復元を中心とした、遺構の保存整備事業を実施。また、2006年には公益財団法人日本城郭協会により、「日本100名城」に選定されている。
(編集部)