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同志社大学・浦坂教授に聞いた 中学生のうちに知っておきたい 超「受験」入門【2】

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同志社大学・浦坂教授に聞いた 中学生のうちに知っておきたい 超「受験」入門【2】

教育全般

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2025.11.17 
tags:『なぜ「大学は出ておきなさい」と言われるのかーキャリアにつながる学び方-』, どうして受験はあるのか, キャリア教育, 勉強する意味, 同志社大学 浦坂純子, 大学へ行く意味, 高卒 大卒

「高校進学後は大学進学を考えています」。三者面談で担任の先生に話したものの、「大学」っていったいどんなところなの? 受験のあれこれに疑問を持っている中学生のために、同志社大学でキャリア教育も手がけている浦坂純子先生に教えていただきました。(2回中の2)
 ※この記事はタブロイド判「みんなの学校新聞 4号(2025年11月)」に掲載された記事をベースに配信しています。

 

浦坂 純子先生

同志社大学社会学部産業関係学科教授。
大阪府生まれ。大阪市立大学大学院経済学研究科後期博士課程修了。博士(経済学)。著書に『なぜ「大学は出ておきなさい」と言われるのかーキャリアにつながる学び方-』、『あなたのキャリアのつくり方-NPOを手がかりにー』(共にちくまプリマー新書)がある。

 

 

 高校や大学を選ぶ基準は、人それぞれでいいと思います。偏差値を目安にする人もいれば、部活動が盛んな学校や、制服がかわいい学校を選ぶ人もいます。家から近い学校を選ぶ人もいれば、あえて遠くの学校に挑戦したい人もいるでしょう。通信制で学べる学校もあります。大切なのは、自分なりの「ゆずれないこと」や「やってみたいこと」が叶えられる場所を選ぶことです。具体的な希望が浮かばなければ、「新たな自分が見つかりそう」と感じる学校を探してみてください。 学校にはそれぞれ「こんな人を育てたい」という教育理念があります。その考え方が自分に合うかどうかもポイントです。また、どんな先生がいて、どんな授業があるのか、どんな人が学んでいるのかも大切です。
 高校や大学ではオープン・スクールやオープン・キャンパスがよく行われているので、実際に参加して先生や在校生たちと話してみてください。ホームページやSNS、パンフレットなどでは伝わらなかった魅力に触れられるはずです。

 

 高卒と大卒の違いは、単に高校卒業後に4年間勉強するかどうかだけではありません。大学に進学しても遊んでばかりいれば大差はないと思うかもしれませんし、4年間の学費や、高卒で働いていれば得られたはずの収入(機会費用)を考えると、進学に疑問を持つのも理解できます。でも、その4年間で知識や考える力を身につけ、様々な人と出会い、視野を広げる経験ができたらどうでしょう。

 大学では専門分野を深く学び、社会の課題に向き合う力や、自分の問いを掘り下げる力が育まれます。また、大卒でなければ就けない仕事や取得できない資格があり、平均的に収入も高まります。全国から集まった仲間と議論したり、異なる価値観に触れたりすることも貴重な財産になるでしょう。もちろん、やりたいことが決まっていて、高卒でその道に進むのも素晴らしい選択です。ただ、迷いがあるなら、大学で過ごしながら自分の可能性をじっくり探ってみるのも一つの方法です。

 

 中学や高校では、文部科学省が決めたカリキュラムである「学習指導要領」にそって、全国どこでも同じような教科書や時間割で勉強します。基礎的な知識や技能を身につけることが目的です。それに対して、大学には共通のカリキュラムはなく、それぞれの大学・学部が、先生たちの専門や研究に合わせて独自の授業を行っています。だから、大学・学部ごとに学ぶ内容が大きく異なり、その大学・学部でしか学べないこともたくさんあります。
 大学では、自分で時間割を組み、興味のある授業を選んで学びます。専門分野の科目だけでなく、教養科目で広い視野を育てることも大切です。授業では、正解が一つとは限らず、自分の考えを持ち、問いを深めていく姿勢が求められます。また、全国から集まった仲間と出会い、意見を交わすことで、自分の知らなかった世界に気づくこともできます。
 大学は、自分の「好き」や「知りたい」を追いかけながら、その先につながる力を育てる場所なのです。

浦坂先生の書いた本

『なぜ「大学は出ておきなさい」と言われるのかーキャリアにつながる学び方-』(ちくまプリマ―新書)

 

(編集部)

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編集部より 記事は配信日時点での情報です。

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