真夏のペットボトルにご用心
蒸し暑い日の続く中、食中毒警報を発令する自治体が相次いで
食中毒警報とは食中毒と気象条件との間に相関関係がみられ
条件は自治体により異なるが、気温が30度以上となる日が長期間
全国的にも夏の暑さで有名になった群馬県は夕立の発生率も高く、
食品の管理というと、魚や肉などの生ものに目が向けられがちであるが、実は意外な食品にも食中毒のリスクが潜んでいる。ペットボトル飲料だ。
7月27日に放送された「羽鳥慎一のモーニングショー」(テレビ朝日 系列)では、飲みかけのペットボトルからも食中毒が発生する危険 性が指摘された。ペットボトル飲料と食中毒というのは意外な組み 合わせという気もするが、衛生微生物研究センターによると、「雑 菌が増殖する条件は水、温度、栄養の3つ」でペットボトル飲料は その条件を満たしやすいという。とくに糖分の多いジュースやカフ ェオレなどは糖分が雑菌の栄養になり、 糖分が多ければ多いほど雑菌が増殖しやすくなるそうだ。とりわけ飲みかけのペットボトルは菌にとっては理想的な環境といえる。
【写真】飲みかけのお茶系飲料にも注意が必要だ(写真はイメージ)
飲みかけのペットボトルを放置すると飲料内部の菌の量がどう変化
では実際、飲みかけのペットボトルを放置すると、内部の雑菌数はどう変化するのか。
この飲みかけのペットボトルと細菌数の関係について、エフシージ ー総研が2013年7月に検証実験を行い、そのデータ を発表している。
この飲みかけのペットボトルと細菌数の関係について、エフシージ
テストしたのは500mLペットボトル飲料で、保存料無添加の麦
実験では、室温27℃、湿度85%の部屋に置き、5歳の女児に2
(上下グラフとも「エフシージー総合研究所」調べ)
※グラフの使用許可はとっています。
※グラフの使用許可はとっています。
結果は、ともに直接口をつけたほうの細菌が増殖しており、保存料
検証実験を行ったエフシージー総研では、長時間持ち続けたペット
麦茶や緑茶というお茶系飲料は無糖なので、飲み残しを再度口にし
では、どう対策すればよいか。エフシージー総研のレポートや「モーニングショー」で紹介された対策をまとめると、次の3点に気を付けることで、予防できそうだ。
❶ ペットボトルに直接口をつけて飲んだ場合は「4~5時間を目安
❷ 長時間にわたって飲む場合は、口を付けたり、ストローを使った
むようにする。また冷蔵保存を することを心がける。
❸ 回し飲みをしない。
❸ 回し飲みをしない。
30度を超す日も少なくない真夏のこの時期、ペットボトル入り飲
(編集部=峯岸武司)