【連載】平成30年度 群馬県公立入試 動向分析(3) 本紙の予測とほぼ一致
18日、県教委から第2回進路希望調査が発表された。定員削減が実施された8校の倍率は本紙が夏の段階で予測した数値とほぼ同じような推移をしていることが分かった。
ただ、細かくデータを読み解いていくと、10月段階ではほぼ平年並みの志望性向を示していたが、各高校により昨年とは異なる志望性向を示す高校も出てきた。
みんなの学校新聞では12月調査が発表される前に、定員削減が実施される自治体の去年の中学3年生と今年の中学3年生の人口の減少率を調査し、仮に昨年度と同じ程度の志願者が集まった場合、定員削減が実施された場合にどのような数字が出るかシミュレーションを行った。
表中(B)の志望者数は昨年同時期の調査の数字を入れたもの。(E)は(B)に人口減少率を加味してはじき出した予測値。この予測値をもとに、昨年と同じ定員だった場合の今年の予測倍率が(F)、定員削減が実施された場合の今年の予測値が(G)である。
定員削減が実施されたことにより、受験生の志望マインドが弱気になっていると仮定するならば、(E)の数値が下がり、結果として実際の倍率(H)はもう少し低めの数値が出るはずだ。
この前提を基に学校別に分析を試みる。
◆前橋高校
予測値1.34に対して、12月調査の倍率は1.36。前橋高校の志望者のマインドは去年よりやや若干強めともいえる。定員が削減されたが、現状では他に流れていない。実際、この時期の増減率(D)は昨年は10%近く減少したのに対し、今年は7.5%だ。何が何でも前高に入りたい志願度の強い受験生が今年は例年に比べて幾分多いとも言えそうだ。
◆前橋女子高校
予測値1.45に対して、12月調査の倍率は1.41。前女のこの時期の増減率(D)はこの5年で94.0%。10月から比べ6%の受験層が離脱する。それに比べ、今年は92.8%で7.2%の受験層が離脱した。微々たる数字であるが、前橋高校に比べ、定員削減が若干受験生のマインドに影響したのかもしれない。とはいえ、前女は例年高めの倍率で、12月段階の数値ではここ5年の平均1.41と今年の数値は一致している。
(つづく)
(編集部=峯岸武司)