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【連載】変わる公立高入試① 中1生の親の声は(その1)

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【連載】変わる公立高入試① 中1生の親の声は(その1)

高校入試

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2021.12.15 
tags:群馬 公立 入試, 群馬 公立高校 入試改革, 群馬県公立入試, 群馬県公立高校, 群馬県教育委員会 高校入試

2024年度入試から群馬県公立入試が大きく変わる。制度変更をどう受け止めたか。保護者や教育現場を取材した。

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 現在の中学1年生が受験する2024年の春から、群馬県の公立高校の入試制度が大きく変わる。現行の「前期・後期制」を改め、入試を一本化し、合否は高校側が「特色型」と「総合型」の2段階で選抜する仕組みだ。県教委では、現行制度の問題が改善され、入試が分かりやすくなると説明しているが、新制度がまだ浸透していない面もあり、中1生を持つ保護者からは不安の声も聞こえる。


■新制度の概要
 県教委によると、公立高校の入試改革は24年度(令和6年度)の入学者選抜(現中1生が該当)からで、▽現行の前期選抜・後期選抜を見直し、入試を一本化する▽「特色型」と「総合型」の二つの観点で受検者の優れた点をより積極的に評価するーという変更が行われる。
 具体的には、2月中~下旬に2日間の日程で学力検査と面接の試験を実施。受験生は出願時に「特色型」か「総合型」かを選ぶ必要はなく、高校側がどちらかの枠で合否を判定する形となる。合格発表は3月上旬を予定している。


 「特色型選抜」は生徒の活動歴などを重視した方式で、部活動や生徒会、学校外での活動実績などを評価することを想定。まずはこの観点で定員の10~50%を選抜し、その合格者を除いた受験生を対象に、学力検査を重視した「総合型選抜」で残りの合格者を決める方式だ。


 変更のメリットについて、県教委は①入試を一本化することで分かりやすい制度にする②多面的な観点で受検者の優れた点を評価することで、新しい大学入試制度や社会の変化に対応した生徒の育成を図る③多数の受験者が不合格となっていた前期選抜を改善でき、生徒の心理的な負担を軽減できる④感染症などに対応するための追検査に十分な期間を空けられるーの4点を挙げている。

 

新制度の入試制度についてくわしくはこちら

 

 

■中1の保護者はどう受け止めているか?
 入試改革について、保護者はどう受け止めているのだろうか。
   高3と中3と中1の3人を育てるみどり市笠懸町の母親(50)は「中学校を通じて入試改革の説明文書が配られたが、2年後のことなので正直まだピンとこない」と話す。

 きょうだいで入試方法が変わるこの母親は、一番上の子の高校入試を振り返りつつ「上の子は前期で志望校に落ちてショックを受け、後期で頑張ってその高校に合格した。あのときは『前期がだめでも後期があるさ』と励ましたけれど、入試が一本化して試験が1回しかなくなると、どう応援したらいいのかな」。
 高3と中1の子を持つ東毛地域に在住する母親(43)も、「入試が一本化されると、前期と後期の2回あったチャンスが『一発勝負』になる。初めての学年だと様子が分からないので、親としては不安」と胸の内を明かす。
 仮に不合格となった場合を心配しつつ、「二次募集がどうなるのかなど、もう少し詳しい説明がほしい」と望んでいる。

 

 

 みんなの学校新聞編集局では、新制度入試に関して今後、教育現場や保護者の声を取材し、不定期に連載をしていきます。情報やご意見などある方は編集局までお寄せください。

 

編集局直通メール info@np-schools.com

(編集部=高橋洋成)

 

 

 

 

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