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「セロひきのゴーシュ」絵本の思い出を募集 「茂田井武」展開催の大川美術館(桐生)

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「セロひきのゴーシュ」絵本の思い出を募集 「茂田井武」展開催の大川美術館(桐生)

文化

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2021.12.16 
tags:セロひきのゴーシュ, 大川美術館, 宮沢賢治, 思い出募集, 福音館書店, 茂田井武

福音館書店から刊行され続けている「セロひきのゴーシュ」の表紙絵(ちひろ美術館蔵)

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 新春1月8日から企画展「茂田井武~パリ青春日記『ton paris』を中心に~」を開催する大川美術館(桐生市小曽根町、田中淳館長)は、童画家茂田井の絵本「セロひきのゴーシュ」をめぐる思い出を募っている。1966年の初版から版を重ねて多くの人たちに読み継がれてきた絵本で、コーナーを設けて市民参加型の展示とする。

 

 茂田井武(1908~56年)がパリ放浪時代の若き日々、暮らしのなかで感じ取った情景や人々との出会いを描いた画帳が「tonparis(トン・パリ)」。同館はあたたかな筆致とみずみずしい色彩で描かれた全100点を収蔵する。帰国し戦後は児童雑誌や絵本の装丁、挿絵などの仕事を通して“夢”を描き続け、「物語る絵」と称された。

 

 今展では特に、最晩年に病床で描き上げた絵本「セロひきのゴーシュ」をめぐる、ひろがりのある展示を計画した。宮沢賢治の物語に添えられた茂田井の絵を40年たっても深く心にとどめている人もいて、「私が10歳か11歳ごろ、父が買い与えてくれた本の中の一つです。物語は面白く、優しくユーモアのある絵が楽しくて、特にゴーシュが弾く曲に三毛猫が空中をまわっているような絵がとても印象的でした」などとつづった市内の女性は、今まで大切にしていた絵本も同館に持参した。

 

 募集しているのは400字程度の文章で、手持ちの絵本があれば一緒に展示する。原稿には題名、名前(匿名も可)、居住市町村、年齢を記入。メールまたは郵送で大川美術館(〒376―0043桐生市小曽根町3の69、okawa-m@theia.ocn.ne.jp)茂田井武展宛てへ。

   締め切りは来年1月7日。絵本は会期終了後に返却する。謝礼として同館チケット2枚を贈る。企画展は来年3月27日まで。問い合わせは同館(電0277・46・3300)へ。

茂田井武 略歴
画家、童画家として、昭和初期から昭和31年に亡くなるまで活躍しました。

1908年 東京市日本橋区本銀町(現在、中央区日本橋本町)生まれ。
1926年 赤坂中学校卒業後、美術学校入学準備のため、太平洋洋画研究所に通 う。
1930年 ハルピンから働きながら、大陸をまわり、パリへ渡る。
1933年 帰国後、南京豆売り、鉄工所、化粧品販売、旅館の番頭などさまざまな職業を経験。
1935年 新青年掲載の「かひやぐら物語」(横溝正史・文)の挿絵を担当する。
1936年 小栗虫太郎の長篇連載小説「二十世紀鐵仮面」の挿絵を担当。
     これを機に挿絵画家としてスタートする。
1948年 「三百六十五日の珍旅行」を出版。
1954年 小学館児童文化賞受賞。
1956年11月2日 逝去。

(サイト 茂田井武の世界 より引用)

 

 

 

 

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