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【学校探訪記】北の杜学園(太田市)ってどんな学校なの?

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【学校探訪記】北の杜学園(太田市)ってどんな学校なの?

教育全般

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2022.04.20 
tags:北の杜学園, 北の杜学園 義務教育学校, 学校探訪記, 義務教育学校 群馬

太田市にある北の杜学園は県内初の義務教育学校として21年4月に開学した。

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 小学校課程から中学校課程まで、9年間の義務教育を一貫して行う義務教育学校。2016年4月から設置が認められ、太田市熊野町にある太田市立北の杜学園(奥山隆校長)が県内初の義務教育学校として2021年4月に開校しました。創立2年目を迎えた同校の特色ある教育活動について紹介します。

 

 写真で見る北の杜学園

北の杜学園の校舎

北の杜ホール

図書館の様子

低学年向けの遊具が置かれた中庭の様子

 「縦割り活動」でリーダーシップを学ぶ

 北の杜学園は太田東小、韮川西小、北中の3校が統合し開校。施設一体型の義務教育学校で、1年生から9年生まで約800人の児童生徒が一つの校舎で生活しています。そのため、日々の学校生活の中で異年齢交流の機会がとても多いことが特徴です。掃除の時間になると、後期課程(中学生段階)の生徒が1年生に掃除の仕方を教えに出向いたり、入学式では1年生を9年生(中3生)がエスコートして入場しました。 このような異年齢交流を意図的、計画的に行うために取り入れている活動が、全校児童生徒を6グループ30班に分けて行う「縦割り活動」です。1~9年生の児童生徒は「赤城」や「榛名」、「妙義」など、6グループのいずれかに所属しています。各グループは5つの班に分かれており、1班20~30人で活動します。班での活動は、全校児童生徒で行う運動会や遠足当日と、それに向けた事前準備期間です。この活動を通し、リーダーシップとフォロワーシップを身に付けていきます。

 4月15日に行われた「1年生を迎える会」では、7年生が中心となり同会を進行しました。8、9年生は7年生のフォローに回り、2~6年生は先輩の姿を見ながらリーダーシップとフォロワーシップを学びます。会が終わると、上級生が1年生を教室まで送り届ける様子も印象的です。

「1年生を迎える会」の様子(4月15日)

 「4つのステージ」ー学年の区切りを細分化
 このほか同校の特色ある教育活動に「4つのステージ」があります。義務教育学校で多い学年制「4・3・2」の区切りを「2・2・3・2」とし、1~4年生を一つの区切りとぜず、1・2年生、3・4年生とステージを分けています。これは、各ステージで先生方ができるだけ一人一人の子どもたちに目が届くようにすることと、2年生という早い段階でリーダーシップを身に付けさせるためです。1・2年生のステージ単位での活動では、2年生がリーダーとして行動します。また、細かくステージを分けることで、子どもたちの誰もがどこかの段階で活躍できる機会も増えます。各ステージでリーダーとフォロワーを経験し、リーダーシップとフォロワーシップを身に付けていきます。

 

 「5年生からの教科担任制」で〝中1ギャップ〟の解消につなぐ
 もう一つの特色に「5年生からの教科担当制」があげられます。

 小学校高学年から学習内容が難しくなり、学力差が開き始めていくという問題があります。同校では教科担当制を5年生から取り入れることで、学習への理解度と定着度の向上を図ります。授業時間も50分になることで、前期課程(小学生段階)から後期課程への移行時に起きるギャップ「中1ギャップ」の解消にもつなげています。
 実際に同校に通う小学3年生の児童を持つ保護者は「環境が変わらず後期課程に進学できるので、中1ギャップの影響が少ないのかなとその点は安心しています。ただ、日々の通学に関しては、3校が統合したので通学路が長いということはネックです。特に低学年の子は大変かもしれません。また学年が多いため、校庭を使える時間が制限されていたり、そういう面での自由度は(これまで通っていた小学校と比べて)減ったかなと思います。開校したばかりですし、コロナ禍で学校行事もなく、まだ内情がわからないということが本音です。子どもは楽しく学校に通ってくれていますから、今後に期待したいです」と話しています。


 コロナ禍で昨年は実施ができなかった、全校児童生徒による運動会を5月に予定しています。その様子もみんなの学校新聞で伝えていきます。

(編集部=臼井晃斗)
 

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