ZEN大学、JASRACとの連携講座 「ネット時代の著作権」を26年度に開講 実践的な内容が特徴
学校法人日本財団ドワンゴ学園と一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)は20日、2025年4月に開学するオンライン大学のZEN大学において、連携講座「ネット時代の著作権」を26年度に開講することを発表した。
同講座では、インターネットをはじめとするデジタル技術の発展に伴って新たに発生している著作権テーマについて具体的な事例をもとに考えることを通じて、これからのコンテンツ業界で活躍する人材の育成を目指す。
■コンテンツ業界の最新事例を最前線で活躍する方々から学べる
同講座では著作権制度に関する基本的な説明を行った後、インターネット・デジタル環境下の著作権における最新のテーマについて解説するという。
具体的には、ユーザー投稿型(CGM)サイトにおける二次創作などをめぐる権利についてや、人工知能(AI)や仮想現実(AR)をめぐる課題などについて取り上げる予定。また、学生が日常的にインターネットを使う中で発生しうる著作権侵害のリスクと解決案など、身近なテーマについても取り上げる。
これまでもJASRACは多くの大学で著作権に関する講座を行ってきたが、この講座では「著作権法に関する内容だけでなく、社会での実例も交えたより実践的な内容になる点が特徴」と同大学では説明している。
実際にコンテンツ業界の最前線で働く専門家をゲスト講師として招き、最新の事例を交えて授業を進める。同大学では「これにより、学生が著作権法に関する基本的な仕組みを理解するだけでなく、実社会で直面する著作権にまつわる事例についても自ら考える力を身につけることを目指す」としている。全15回のライブ映像科目を予定しており、チャットなどを通じて教員や講師、他の学生とも交流しながら共に学ぶことができる。
一般社団法人日本音楽著作権協会理事長 伊澤一雅のコメント
情報通信技術の発展の恩恵が社会の隅々にいきわたり、いまや”一億総クリエイター化”が加速している。コンテンツ産業が我が国の基幹産業のひとつとなり、海外にも進出していく時代。ビジネスの現場では、さまざまな場面で著作権やライセンスの知識が必要とされ、著作権に関する正しい知識を有し、それに基づいて自ら考え行動・発信できる人材が求められている。講座を通じて、古典的基礎的な知識だけでなく、ネット上の身近な事例からプロフェッショナルなビジネスの事例まで、さまざまな視点から著作権への理解を深め、グローバル社会で活躍する人材が巣立つことを期待している。
(編集部