2017年度公立入試を振り返るーGSC松本会長に聞く(1)
2017年度の群馬県の公立高校入試を県内最大規模の模擬テスト「統一テスト」を運営する株式会社GSC(前橋市)の松本晋会長に聞いた。
■2017年度 公立前期選抜を振り返る
前期選抜の志願状況については、公立高校68校の志願者数は前年比643人増の13,688人で募集人員6,148人に対する志願倍率は2.23倍になり、2年連続で上昇した。
今年度入試から国・数・英の3教科(各40分)の学力検査が導入され、県内63校で実施された。前橋・前橋女子・高崎・高崎女子の5校は各校で独自に作成する総合問題を採用した。
(参考)入試結果・平均点データ
また、高校は学力検査または総合問題に加えて、面接・作文・小論文・実技検査・パーソナルプレゼンテーションなどのうちから選抜方法を選択でき、学校裁量でいずれかを選ぶ形で実施された。
面接は雑駁に言うと、1対1の「相対面接」型と3~5名程度の「集団面接」型のいずれかの形が採用された。面接については県内公立高校68校すべてで行われた。面接時間は10~15分が一般的なようだ。
合格者は前年より120人増の6,141人で募集人員より7名少なかった。志願者に対する合格率は44.86%だった。
●学校倍率上位5校(学科倍率とは異なる)
■2017年度 公立後期選抜を振り返る
後期選抜の志願状況は後期募集定員7,186人に8,344人が受験し、志願倍率は1.16倍と前年と変わらなかった。学校別倍率では高崎北が1.60倍で最高倍率になった。
後期選抜の志願状況は後期募集定員7,186人に8,344人が受験し、志願倍率は1.16倍と前年と変わらなかった。学校別倍率では高崎北が1.60倍で最高倍率になった。
●学校倍率上位5校(学科倍率の詳細はこちら)

公立高校のうち進学校13校が後期選抜において面接を行わず、実質的に学力重視の選抜にシフトしている。
学力検査と調査書の比重も、進学校では学力検査の比重が高めに設定されている。英数国の3教科を100点満点から150点満点に変えて行う傾斜配点は進学校では当たり前になってきている。傾斜配点は学校数全体の約3分の1にあたる21校で導入されている(傾斜させる教科および得点は学校により異なる)。
公立高校では生徒数の減少を受け、統廃合や高校の多様化が進んでおり、今後もこの流れは進んでいくはずだ。
(参考)入試結果・平均点データ
《メモ》
株式会社GSC 前橋市に本社を置く高校受験向け模擬テスト「統一テスト」を運営する会社。模試は県内を中心に約680塾が参加、県内最大規模を誇る。模試は塾に通っていない子や県外(群馬の高校を受験する方向け)の子も自宅受験できる。詳しくはこちら。
(構成 編集部=峯岸武司)
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