「不登校」に代わる新たな呼称 群馬県が「UniPath」を発表 山本知事「一人一人の道を肯定的に」
群馬県の山本一太知事は1月15日の定例記者会見で、長期間学校に通えない状態にある子どもを指す「不登校」に代わる新たな名称として、「UniPath(ユニパス)」を県独自に用いていく方針を明らかにした。否定的な響きを持つ「不登校」という言葉を見直し、子どもたち一人一人の背景や多様な学び方を前向きに捉える社会の実現を目指す。
近年、全国的に不登校の児童生徒は増加傾向にあり、教育支援センターやフリースクールなど、学校以外の学びの場を選択する子どもも多い。一方で、「不」という文字が与える否定的な印象が、当事者や家族を精神的に追い込む要因になっているとの指摘もある。
山本知事は会見で、「『不登校』という言葉にどうしても違和感があった。一人一人がそれぞれの道を歩んでいいというメッセージを、言葉から変えていきたい」と説明した。
「UniPath」は、「ユニーク(唯一の、一人一人)」と「パス(道)」を組み合わせた造語で、「一人一人の道」を意味する。知事によると、この名称は県の高校生リバースメンターからの提案で、会見用スライドも高校生が作成したという。
群馬県では今後、「UniPath」という言葉を用いて、学校に通えない状況を否定せず、子ども自身が自らの状況を肯定的に捉えられるよう発信を強めていく考えだ。将来的には、この考え方を国にも提案し、全国的に言葉の見直しにつなげたいとしている。
会見ではあわせて、子どもや保護者への支援体制についても紹介された。県は昨年度から、相談窓口「心と学びのサポートセンター『つなぐん』」を開設。電話や来所、メールでの相談に加え、3Dメタバース上で学習や活動ができる「つなぐんオンラインサポート(つなサポ)」も運営している。
「つなサポ」は、昨年12月末時点で111人が利用しており、そこから学校や教育支援センター、フリースクールなど、それぞれに合った学びの場へとつながった子どももいるという。学校現場でも、担任や校長、養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーらが連携し、チームとして支援に当たっている。
山本知事は「すべての子どもたちに合った学びの場を提供できるよう、今後もきめ細かな支援を進めていく」と強調した。
(編集部)
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