太田・館林・邑楽地区の高校再編議論が本格化 「共学化」「一貫校」など論点多岐に 館林・邑楽地区にWG立ち上げー2月
群馬県教育委員会(平田郁美教育長)は2月27日、太田・館林・邑楽地区の将来を見据えた県立高校の在り方を検討する第1回検討会を太田合同庁舎で開いた。同地区は県外や地区外への生徒流出という課題を抱えており、委員からは中高一貫校の設置や男女共学化を求める声が相次いだ。議論の具体化に向け、まずは館林・邑楽地区に焦点を当てたワーキンググループ(WG)を立ち上げることが決まった。
※地区内公立13校の内訳
▶太田地区の公立高校(7校)
県立太田高校、太田女子高校、太田東高校、新田暁高校、太田工業高校、太田フレックス高校、市立太田高校
▶館林・邑楽地区の県立高校(6校)
館林高校、館林女子高校、板倉高校、館林商工高校、西邑楽高校、大泉高校
■加速する「共学志向」と「特色重視」
本検討会は「第2期高校教育改革推進計画」に基づき、同日付で施行された設置要綱に則って組織された。委員は県議会議員や地元市町の首長、産業界の代表らで構成されている。要綱には、子どもや若者からの意見聴取に努めることが明記されており、多様化する進路希望を柔軟に議論の土台に乗せる仕組みを整えた。
意見交換では、近年の生徒や保護者の意識変化が浮き彫りとなった。委員からは「中学生の共学希望が増えており、県外の共学校を選ぶ生徒も年々増加している」との報告があり、性別によって進学先が限定される現状の見直しを求める意見が出た。
また、特色ある学校づくりについても議論が集中した。委員からは館林・邑楽地区に「中高一貫校がなく、交通の利便性から地区外に進学する生徒が多い状況」であることが指摘され、導入を検討すべきという提案が出された。
地元の産業界からニーズが高い土木科などの専門学科の充実、さらには高等専門学校のような形態の可能性までもが論点として示された。

(群馬県教育委員会の資料から)

(群馬県教育委員会の資料から)
■公立高校の役割を再定義
授業料無償化の影響により進路の選択肢が広がる中、出席した委員からは「公立高校の役割そのものを考え直すべき」との声も上がった。また、地域内に生徒を留めることだけを目的とするのではなく、地域内外から広く選ばれる魅力的な学びの場を目指すべきとの認識が示された。
校舎の老朽化や学校間のICT設備、実習設備の格差を是正するなど、教育環境の基盤整備を求める切実な意見も寄せられた。
■館林・邑楽WGで具体的議論へ
効率的に検討を進めるため、実務者によるWGの設置が承認された。議論の結果、交通利便性から他地区への流出が顕著な館林・邑楽地区の課題を優先的に協議することとなり、同地区に特化したWGが先行して議論を深める。
今後は、他県や先行して再編が行われた県内他地区の事例などの情報を収集しつつ、10年、20年先を見据えた将来像の策定を目指す。事務局は、WGでの議論を速やかに検討会へ報告し、具体的な提案につなげていく方針だ。

(編集部)
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