新聞活用したグループ活動で主権者教育 前橋清陵高校
群馬県立前橋清陵高等学校(前橋市文京町、名塚康恵校長)で、全校生徒を対象とした主権者教育の授業が行われた。地元新聞記者の講話と新聞を活用したグループワークを実施。生徒たちは主権者の一人として、学校生活や社会生活をどのように取り組むべきか、政治に対してどう参加すべきかを学んだ。
主権者教育は、生徒が主権者として自覚を持ち、学校・社会生活を主体的に取り組む意欲を持たせるために行われる。また、選挙権を持つ生徒が、政治に対して関心を持ち、主権者の一人としてどうすべきかを考え、行動できるように支援するもの。
同校では、「生徒に投票に行くように促しても、社会に目を向ける姿勢がなければ掛け声だけで終わってしまう」という考えのもと、新聞を活用したグループワークを実施。そのきっかけをつくることとした。
授業では、上毛新聞編集局記者の講話後、新聞4紙(桐生タイムス、上毛新聞、読売新聞、朝日新聞)を使ったグループワークを実施。生徒たちは4人1グループで、各自が気に入った記事を切り抜き模造紙に貼り付ける「まわしよみ新聞」を完成させた。
生徒たちからは「初めて新聞の内容をしっかり読んだ。面白い記事や興味深い記事があるという発見をすることができた」(新高2女子)や「ネットニュースしか普段見ないので、新聞を読むという機会は新鮮。人それぞれ選んだ記事が違い、とても参考になった」(新高3女子)といった意見が聞かれた。
同校の田口有理教諭は「生徒が楽しそうに新聞を読んだり、切り貼りしている姿を見られたのは良かった。新聞を読むことの意義を講義していただき、そのうえで新聞を手に取ったことは有意義だった。新聞を購読していない家庭が多い中、せめて授業ではもっと活用していきたい」と話した。
(編集部=臼井晃斗)