“循環型給食”提供始まる 残飯を肥料化し再利用 桐生市教委<群馬>
学校給食の残飯を桐生市内で肥料化し、それを使って市内で栽培した農産物を給食食材に使う“地産地消の循環型給食”が1日、同市立幼稚園・小中学校と特別支援学校で初めて提供された。
同市では今年6月から循環型給食を目指す取り組みを開始。焼却処分していた給食残飯を、生ごみの肥料化を事業とする市内事業者に有償で提供し、それで作った有機液体肥料を契約する市内農家に提供している。同肥料を使った食材(ニンジン)が今回初めて収穫されたことから、12月中に給食全体で使うニンジンの約3分の1にあたる457㌔を使う予定。
市教委の学校給食中央共同調理場の青木隆之調理場長は「事業者によると、一般的な化学肥料(を使ったニンジン)に比べて、ミネラル成分を多く含んでいて奥深い味わいになる」という。1日には、このニンジンを使用したハヤシライスが市立7幼稚園・16小学校、市立新里中学、県立桐生特別支援学校で、ソーセージスープが新里中学校を除く市立8中学校と市立黒保根学園で提供された。
市立黒保根学園の1、2年生の教室では、教職員から児童へ「みんなが残した給食を使って育てたニンジンです」などと説明があり「おいしかったですか」と聞かれると、子どもたちは大きくうなずいていた。
循環型給食では現在、ニンジンのほか、タマネギやジャガイモも栽培しており、タマネギは来年4月下旬、ジャガイモは収穫の見通しが立った段階で活用していく予定だという。
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