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群馬県公立入試分析【国語・数学編】

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群馬県公立入試分析【国語・数学編】

高校入試

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2016.01.31 
tags:エデュケーショナルネットワーク, 傾向と対策, 国語, 数学, 群馬県公立入試

今年の入試はどうなるか?

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 2016年の群馬県入試はどうなるのか。株式会社エデュケーショナルネットワーク・情報企画部 向井菜穂子氏にその動向と分析を取材した。

 

(資料)提供元・著作権:エデュケーショナルネットワーク情報企画部

過去7年の群馬県公立入試の平均点

過去7年の群馬県公立入試の平均点

■国語の動向と分析 

 全国的な傾向としては漢字の読み書きが難化している。たとえば、昨年、千葉県で出題された「予定通りの進捗」(21.6%)大分県の「将来を嘱望された青年」(16.4%)、「カンゲキ会へ行く」(12%)のように、受験生になじみのない語彙が集中的に出題されるようになってきた。

 エデュケーショナルネットワーク・情報企画部の向井菜穂子氏は「漢字の書きは小6レベルまでだが、易しい漢字を使っても、普段なじみのない語句を書かせることで正答率はぐっと下がる傾向があります」と分析する。事実、一昨年、東京都で出題された「リッキョウを渡る」の書き問題は正答率4.1%だった。

 全国的に古文の読解記述は増加する傾向があり、群馬県入試もその流れに乗っている。漢詩・漢文に関しても同様の傾向があるが、群馬県は以前から漢詩・漢文は”定番”だったので、時代が追いついてきたということだろうか。全国的に”脱”漢詩の流れがあり、「論語」などの漢文からの出典が増加している。

 群馬県公立の得点分布をみると50点~69点の平均点に隣接した幅に5割が集中しており、得点差が付きにくい。これは昨年に限った話ではなく、経年でみても同じような分布

 

(資料)提供元・著作権:エデュケーショナルネットワーク情報企画部

過去4年間の群馬県公立入試の得点分布

過去4年間の群馬県公立入試の得点分布

 

 伊勢崎で学習塾を営む塾長は「普段、学校の復習テストで高得点をあげている層が平均点に寄り、国語の得点の低い層が割合と平均点寄りに引き上げられる印象です」と話す。事実、2015年度入試でも0~19点の低得点層は1.1%と少ない。

 向井氏によれば、「学校により採点基準が異なり、群馬の場合は記述が多いので、上位校ほど厳しい採点が行われている可能性があります」との話。

 

■数学の動向と分析

 かつて40点台が当たり前だった群馬県入試もここ数年は2013年の55.0点、2015年の55.2点と易化傾向にある。ただ全般的に易しくなったわけではなく、「基本問題と応用問題の難易度格差は大きい。大問2番については年によっての難度差もあります」(前出・向井氏)。

 大問1番で約4割が配点されているため、上位校を狙う受験生は落とせないし、逆に数学な苦手な受験生は、ここでいかに稼ぐかがかなめだ。

 「大問1の基本問題については、全国の公立入試問題でのレベル差があまりないので、それらをたくさんこなすことが大事です。苦手層は直前期は難度の高い問題に手を付けるのではなく、基本問題をまんべんなくこなし、得点力を付けていく戦略が重要になってきます」と向井氏。

 全国的な傾向としては資料の散らばりと代表値が人気。統計系の分野は相似などの図形と絡めた融合問題としての出題も増加している。確率と相似の性質を融合させた山梨県の大問4、ねじれの位置になる確率を求めさせる千葉県の問題など、「確率+図形」の出題人気は今後も続く可能性がある。

 「図形の性質自体は中学1、2年生で習っているため、知識の定着が悪く、それが正答率を下げている面もあります。斬新さでいえば、三角定規を組み合わせた奈良県の大問4も面白い。これなどは正答率5%でした」(向井氏)。

 図形領域で言えば、「円がからむと正答率が下がります」(向井氏)。円周角を求める問題や弧の長さを求める問題など定番から、2012年以降、新規に加わった単元はマークしておく必要がある。

 「群馬県で言えば、球は要注意。特に上位校志望者は表面積・体積の求め方のみならず、球が円柱や直方体に入るタイプの応用問題まで幅広く当たりたい。数と式の分野では割合と比の確認はしておきたいところ。関数では変域・変化の割合といた言葉そのものの意味が理解できているか、もう一度振り返ってほしいです」(向井氏)。

 

(取材=峯岸 武司)

 

※記事中の資料の著作権は株式会社エデュケーショナルネットワークに帰属します。

※本記事の内容は「教材展示会」(群馬学習塾協同組合・主催)内のセミナー「群馬県立高校入試 傾向と対策」に基づいて構成されています。

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