依存症って何だろう? 薬物乱用を防ぐには 更生保護女性会が恒例教室 桐生の小中学校18校に
薬物をはじめとする依存症の危険性を子どもたちに知ってもらおうと、桐生地区更生保護女性会(白崎あつ子会長)が主催する恒例の「薬物乱用防止教室」が11日、桐生市小曽根町の桐生大学付属中学校で行われた。講師役の同会役員が、依存症の仕組みや誘われた際のの断り方などを伝授し、約100人の生徒たちが熱心に耳を傾けた。
同会が2012年度から、市内の小中学校で続けている恒例行事。13年目となる今年は、7月から来年2月までの間、市内の小中学校18校で開催している。
この日、全学年の生徒を対象に開かれた教室では、白崎会長や薬物乱用班リーダーの青木由美子さんら同会役員4人が講師役に。プロジェクターや人形、寸劇、DVDなどを使い、たばこやオーバードーズ(市販薬の過量服薬)の危険性などを訴えた。
特に依存症については「自分の意思でやめられない病気『コントロール障害』。不安を和らげ嫌なことを忘れるため、特定の行為をすることがあるが、それを繰り返すことで脳の回路が変わり、自分の意思ではやめられなくなる」と病気であることを強調した。
そのうえで▽自分の気持ちをはっきり伝えられるようにする▽行動に移す前に良いことか悪いことか考える▽怒りがわいたときにはその場を離れ、ひと呼吸置く練習をする▽困ったときに相談できる大人を見つける─などを心掛けるよう呼び掛けた。
同校3年の渡辺楓奈子さん(15)は「印象に残ったのは、オーバードーズ。身近にある病気を治すための市販薬が、依存症につながりかねない怖さを感じた」と話した。
白崎会長は「更生保護女性会といえば薬物乱用防止教室と言われるよう、内容を少しずつ手直ししながら10年以上続けている活動。今後も続けていきたい」と語った。