「日本人初の表彰台狙う」 ロボコン世界大会出場へ 笠懸中1年生ら
11月28~30日にトルコ・イズミルで開かれる小中高生対象の国際的なロボットプログラミングコンテスト「ワールド・ロボット・オリンピアード(WRO)」に、みどり市立笠懸中1年の赤石基さん(12)を含む、群馬県在住の中学生トリオが日本代表として出場する。
赤石さんと、伊勢崎市立宮郷中1年の山本慧さんと渡辺桐矢さんでつくるチーム「ホットチキン」。プログラミング教室「LIFTE(リフテ)」(本社・伊勢崎市)に通う仲間で、今年1月からチームを組んだ。
赤石さんたちのチームが出場するのは、自律型ロボットが課題を攻略する競技「ロボミッション」のうち、国際ルールで行われるエキスパート競技のジュニア(中学生年代)部門だ。
ロボット自身がセンサーを使って周囲の状況を自ら判断して進む自律型ロボットを作成し、約2.4㍍×約1.2㍍のコース内で与えられた課題をクリアする正確さとスピードを競う。
2004年に始まった同大会は毎年1月、同年の国際ルールが英語で発表される。赤石さんたちはそれを読み解いて、課題攻略に適したロボットを作成。試行錯誤を重ねて制御プログラムを練り上げてきた。
7月の県大会を1位通過し、8月に富山県で行われた全国大会も危なげなく予選を突破。決勝では通常課題に加え、当日抜き打ちで出された特別課題にも対応し、満点を記録して文句なしの優勝に輝いた。
赤石さんは小2でプログラミングを始め、県予選敗退の昨年に続く2度目の大会出場。昨年の世界大会を経験している山本さんと渡辺さんの支えもあって、初の日本一達成と世界大会出場を手にした。
赤石さんは「去年は技術が足りなかったが、その経験を生かして今年は良い準備ができた。夏休みは全国大会に向けて朝から晩まで準備作業に追われていたので、苦労が報われてうれしい」と笑顔を見せた。
そのうえで「世界大会ではルール発表も質問もすべて英語なので、コミュニケーションが大事。臨機応変に対応できるロボットとプログラミングを準備して、ジュニア部門で日本チーム初となる表彰台(3位以内)を狙いたい」と意気込んでいる。