【コラム】『ペップトーク』(神子澤修)
ペップトークってご存じですか?
ペップトークとは、アメリカのスポーツ界で生まれたスキルです。試合前に監督やコーチが選手に贈る「短く」「わかりやすく」「肯定的な」「魂を揺さぶる」激励のショートスピーチのことです。選手が最高のパフォーマンスをするために磨き上げられたペップトークは、いまや、アメリカでは、スポーツ界に限らず家庭や職場、学校でも広く普及したコミニケションスキルとして使われています。
具体的には、
〇ポジティ語で
*ポジティ語とは、「いいね」「素晴らしいね」「次頑張ろう」「君ならできる」「どうすればもっと良くなるかなぁ」などのポジティブな言葉です。
〇相手の状況を受け止め
〇ゴールに向かった
〇短くてわかりやすく
〇相手をその気にさせる 言葉がけです。*ポジティ語とは、「いいね」「素晴らしいね」「次頑張ろう」「君ならできる」「どうすればもっと良くなるかなぁ」などです。
私たちは日常的にペップトークの真逆をやっている場合が多いのではないでしょうか?
●ネガティ語で
*ネガティ語とは、「駄目だ」「無理だ」「何やってんだ」「なんでできないの」「やる気あるの」「こうやってって言ったよね」などのネガティブな言葉です。
●相手のためにと言いながら
●ゴールは無視して●延々と
●人のやる気をなくす
●説教や命令をしています。
ペップトークで大切なポイントは、とらえ方を変換することだといわれています。
心理学的には、「負けるな」といわれると「負け」という単語を意識(イメージ)してしまい逆効果だといわれています。なぜならばイメージは現実化してしまうからです。ですから「負けるな」ではなく、「ベストを尽くそう」「大丈夫だよ」という風に言い換えた声掛けが大切になるということです。これをリフレイミングといいます。「事故を起こすな」ではなく「安全運転でね」、「焦るな」ではなく「落ち着いて」という具合です。
ぜひ、皆さんも日常の生活シーンで『ペップトーク』の実践をされてみてはいかがでしょうか。
そこで結びに練習問題を出します。次の表現をペップトーク的にどう言い換えればよいでしょうか?
「高めのボールに手を出すな」「勉強しないと試験落ちるよ」「まだやっていないのか」
解答は、次回のミコさんのひとり言で。
桐生大学附属中学校 校長 神子澤 修
プロフィール