「ミニきりゅう2024」開幕 本物のハローワークも参加
桐生、みどり両市の子どもたちが仮想のまちをつくって運営する社会体験イベント「ミニきりゅう2024」が9日午前、桐生市立青年の家で開幕した。市役所、職安、警察、銀行、商店、ゲームコーナーなど、50以上の施設や店などで子どもたちが働き、納税し、買い物し、遊ぶ「子どもだけのまち」が今年も出現。10日までの2日間で、過去最多の計1150人の小学生が参加する予定だ。
ドイツ・ミュンヘン発祥の体験プログラム「こどものまち」をモデルに、社会の仕組みを疑似体験する大規模イベント。桐生青年会議所(JC)と桐生市が2021年に初開催(みどり市後援)し、22年からはJCの卒業生らでつくる実行委(中静一浩代表、岩崎啓行実行委員長)が継承。桐生、みどり両市の小学4~6年生でつくる「子ども会議」のメンバー70人が5月から月1回ペースで集まり、準備してきた。
4回目の今回は、事前の募集で1500人の参加希望が殺到し、会場の都合により抽選で1150人に絞る事態に。独自通貨「ミニル」で経済活動が行われる会場では、いらないおもちゃや古着などを売買するリサイクル店や、ネイルサロン、放送局などさまざまな仕事が出店。遊びのコーナーでは、おばけ屋敷や金魚すくいなどに加え、子どもがプログラミングしたECゲームも登場するなど、内容がさらにパワーアップした。
子どもが運営するハローワークとは別に、本物のハローワーク桐生(桐生公共職業安定所)が啓発とアトラクションで初参加したほか、茶道協会なども協力を申し出て内容が充実。警察や消防も本物の車両などを出して協力し、子どもたちの社会性の向上を応援している。
9日午前10時からの開会式で、今回の「子ども市長」を務める山藤礼愛さん(桜木小6)は「新たな取り組みとして、市長ブースでは無料で遊べるシャボン玉やふわふわドームなどを設置した。私のスローガン『1分1秒を最高に楽しむ』という公約から作った。市長室では寄せ書きを募集する。みんなの夢をぜひ教えてください」とあいさつ。集まった子どもたちが元気な掛け声で“自分たちの街”をひらいた。