みどり市「こども未来基金」活用第1弾 小中学校体育館にエアコン整備
みどり市の須藤昭男市長は22日午前、大間々庁舎議場で開かれた市議会全員協議会で、市内小中学校10校の体育館に空調設備を一斉設置することを明らかにした。財源には緊急防災・減災事業債のほか、ボートレース事業の収益による「こども未来基金」を活用し、来年夏季までの整備完成を目指す。
同市では2020年度に拠点避難所である大間々東中とあずま小中の体育館に空調設備を整備済みで、今回の対象施設は、そのほか指定避難所となっている市内小学校7校と中学校3校の体育館すべて。
導入機種は強力スポットエアコン(スポットバズーカ)冷暖房機能(1台約500万円想定)で、各体育館のアリーナ面積に応じ、それぞれ6~10台を設置予定。低層空間を集中的に冷やし、冷房の空気を循環させる方式で除湿性能も高く、大きな空間の熱中症対策に効果的な機種だという。県内では邑楽町の小中学校6校に導入済み。
設置費用は約4億3737万円。財源は緊急防災・減災事業債(充当率100%、交付税措置70%)を活用し、市の自己負担分(30%=約1億3千万円)には「みどり市こども未来基金」を充当する。
同基金は今年度から20億円に増額されたボートレース事業の収益を、未来を担う子どもたちのために活用するため6月に創設されたもの。そして今回のエアコン設置が基金活用第一弾となる。
須藤市長は「近年の異常気象による猛暑の影響で授業内容を組み替えながら対応している状況。児童生徒が安全安心に学べるための環境整備をすることは急務」とし、エアコン整備により「市内全ての学校運営の効率化、教育環境の向上を進めていく」と説明した。
また、来年度以降のこども未来基金活用について、全天候型の子どもの居場所・屋内型の遊び場や旧笠懸幼稚園を活用した子どもの居場所づくりなどに活用していく考えを示した。