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令和6年度の群馬県公立高校入試をChatGPTにガチで解かせてみた【数学編③:了】

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令和6年度の群馬県公立高校入試をChatGPTにガチで解かせてみた【数学編③:了】

高校入試

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2025.04.12 
tags:AI, Chat GPT, Chat GPT 入試, 群馬県入試 AI

 AIに高校入試の問題を解かせたらどうなるか。令和6年度の群馬県公立高校の入試問題を使って、ChatGPTに解かせてみた。無料版なので制限があるため複数回にわたってその状況をレポートする。今回は数学の最終問題まで。

 今回は記事が長いため、先に結論を述べておくと、GPTは70点(100点満点中)だった。平均が52.8点だったので、それを大きく上回る結果。他の教科との兼ね合いもあるが、数学の得点だけみると、公立高校の上位校を狙えるレベルと言える。

 

 大問4と5が得点できていないが、こちらは図の問題が多く、「図」の認識でミスをしている。GPTはこういった領域が苦手なようだ。今回、大問5は0%だったので、どこにつまずきがあるのかを検証するため、自分自身も問題を解いてみた。やり方を比較するなどして分析したところ、GTPの解答は解いているプロセスには大きな誤りはなかった。図の認識精度があがれば、将来的には9割以上は狙えると思われる。

 

 

大問4

 箱ひげ図の問題。(1)は無難にクリア。(2)はイの分析「全体的に左寄り」の認識を誤った。見て歴然だが「右寄り」だ。(3)の正誤判定は正解。ここの配点は13点満点。得点を推定して9点。

大問5

  結論から言うと、ここの問題は全滅した。配点18点のところ0点。この時点で100点満点中70点が確定した。こちらが問題。

 

 これに対して、GPTは下記のような解き方をした。

(1)①

 「RC=ORCの直角三角形の斜辺」と記述されているが、ORCは直線で、すでに前提が間違えている。記者は数学は専門ではないが、AIの思考法を理解するため、実際に問題を解いてみた。

 

 

(1)②

 PQの長さは相似比を使って求めるが、途中式を見ると、GPTはOPの長さを(3000-x)と置かずに求めてしまっている。RCは直角三角形の斜辺と認識しているので、三平方の定理をあてはまて解いていると思われる。

 

(1)③

 考え方は合っているが、①、②の問題でミスをしてしまっているので、誤答。

(2)

 こちらも考え方は合っているが、これまでの前提が誤っているので、バツ。ORCを直角三角形と認識したミスがすべてにつなっがっている。GPTは図形の認識という点ではまだまだなのかもしれない。一方で、考える道筋はおおむね正しい方向性だったと言える。実際、自分が解いてみたので、その方向性が的外れでないことは確認できた。


(編集部)

 

 

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