17年続いた宇宙大麦イベント最終回ーサッポロビール群馬工場(太田市)
子どもたちに宇宙への関心を深めてもらおうと17日、太田市新田木崎町のサッポロビール群馬工場では、宇宙空間に保管されたビール用大麦の収穫体験会が行われた。
「宇宙を旅したオオムギ」と題されたこのイベントは、2006年に国際宇宙ステーションで5カ月間無重力の状態で保管された大麦の子孫を種まきから収穫まで農業体験するもの。17年前から同社と岡山大学の杉本 学准教授が地元の小学生を対象に開催しており、今回で29回目。この日は同市や伊勢崎市から親子21人が参加し、麦の収穫を楽しんだ。
大麦の種子はビール醸造用の二条大麦「はるな二条」の20代目の子孫で昨年12月に子どもたちが種をまいた。宇宙環境での大麦栽培を研究する同大の杉本准教授は「宇宙でも種子をちゃんと保存することができる。人類が宇宙で生活する上で大きな一歩」と説明しその後、参加者は温室内で黄金色に実った麦穂を素手で根本から引き抜いた。常連参加者の伊勢崎市立広瀬小4年の篠崎 咲良さん(9)は「自分がまいた種が大きく生長してうれしい。麦を抜く作業も楽しかった」と満面の笑顔を見せた。
閉会時には宇宙大麦の種子を焙煎して作った麦茶を「宇宙!」と大きな掛け声で乾杯して「香ばしい」「にがくなくておいしい」と味わい、参加者全員で飲み干した。体験会は杉本准教授が来春退職するため、今回で最後となった。
[会場]
この記事は光ケーブルテレビ放送部から情報提供を受けています。
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編集部より 記事は配信日時点での情報です。