「TUMO Gunma」での学びが「単位」に ”放課後革命”本格始動
山本一太群馬県知事は9日の定例記者会見で、Gメッセ(高崎市)に設置されたクリエイティブ拠点「TUMO(ツーモ) Gunma」での学びを、今年度から県立高校の単位として正式に認定することを発表した。
今回の取り組みでは、DXハイスクール指定校をはじめとする県立高校24校が対象となる。「情報Ⅰ」や「美術Ⅰ」などの科目において、TUMO(ツーモ)での活動実績を単位に上乗せできる仕組み。
会見に同席した県教育委員会の担当者は、今回の単位認定の意義について「学校としてTUMO(ツーモ)での学びの価値を正式に、かつ見える形で認めることは非常に大きい」と強調。生徒にとっては「主体的な校外での学びが実績となり、調査書や志望理由書を通じて大学入試等でのアピール材料にもなる」と、キャリア形成におけるメリットを説明した。
山本知事はTUMO(ツーモ)の活動を「一言で言えば『放課後革命』」と表現。これまで、興味があっても学業や部活動との兼ね合いなどで利用していなかった高校生に対し、「正式な単位として評価されることは、大きなインセンティブになる」と説明した。また、知事は「リバースメンター制度」にも言及。高校生が政策提言に関わる経験が進学時の面接などで評価されている実例を紹介し、「TUMO(ツーモ)で単位を取得した経験も、将来の大きな力になるはず」と期待を寄せた。
県は今後、運用状況を見極めながら、対象となる学校をさらに広げていく方針だ。
〈記者の目〉広がる可能性と、残された課題
デジタル技術の習得が不可避となった現代社会において、高校生の段階から最先端の技術に触れる機会を制度として整えた点は、大いに評価できる取り組みだ。単位認定という明確なインセンティブを設けたことで、生徒の主体的な参加意欲を高める効果も期待できる。
一方で課題もある。TUMOは高崎市のGメッセ群馬内に設置された施設であり、地理的な制約が存在する点だ。北毛・東毛地域の高校生にとっては利用負担が大きく、不公平感が生じかねない。TUMOの付加価値が高校の募集にも影響する可能性も否定できない。
こうした点を踏まえると、桐生市や伊勢崎市などにサテライトを展開する「tsukurun(ツクルン)」においても同様の単位認定制度を整備し、地域間の格差を是正していく視点が不可欠だ。あわせて、今回の対象が「県立」高校に限られている点についても、市立・私立高校との連携も視野に入れ、より広く機会を提供していく必要があるだろう。
(編集部)
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