【社会科見学】一歩入ればそこは「ピンクの楽園」!今年11周年の『岩下の新生姜ミュージアム』で、おいしさと驚きの秘密に迫ってきた
「岩下の新生姜」といえば、あの爽やかな辛みとシャキシャキ食感でおなじみ。でも、栃木県栃木市にあるそのミュージアムが、今や日本屈指の“映えスポット”になっているのをご存じでしょうか?
今年でなんと開館11周年を迎える「岩下の新生姜ミュージアム」。
「お漬物の施設だし、きっと落ち着いた渋い場所なんだろうな……」 そんな先入観を抱きつつ現地に到着した私を待っていたのは、想像をはるか斜め上を行く、新感覚の体験でした!
◆想像をいい意味で裏切る!目の前に広がるピンクのテーマパーク
到着してまず目を奪われたのは、「NEW GINGER MUSEUM」という可愛らしいロゴと、11周年を祝う華やかなピンク色の装飾。
館内に一歩足を踏み入れると、その瞬間、当初思い描いていたイメージは良い意味で完全に裏切られました。正面にはピンク色に輝くにぎやかなステージ、右手にはピンク一色に彩られたお土産コーナー。どこを見渡しても圧倒的な「ピンク・ピンク・ピンク」の世界が広がっているのです!
実はこちら、2015年に、美術品の蒐集家(しゅうしゅうか)であった先代社長の岩下邦夫さんの私設美術館「岩下記念館」を利用して開館したミュージアムなのだそう。


本日、館内を案内してくださったのは、岩下食品マーケティング部長の早川友里恵さん。さらにこの日は取材ということで、本来は土日限定でしか会えない同社の公式キャラクター「イワシカちゃん」が特別にお出迎えしてくれました!
よく見ると、チャームポイントである2本のツノが「岩下の新生姜」になっています。
「実は館内の奥にある『ジンジャー神社』の狛犬代わりに、公募で決まったのが始まりなんです。そこからより可愛らしく進化を遂げました。今ではイワシカちゃんに会いたくて来館されるお客様も多いんですよ」と早川さん。
11周年記念ということで、この日のイワシカちゃんは、赤いネクタイにばっちり「11」の数字をあしらった特別仕様。その愛くるしい姿に、一瞬で心を掴まれてしまいました。

お出迎えしてくれた公式キャラクターの「イワシカちゃん」
入って右手のお土産コーナーもピンク尽くし!

天井も!
◆そもそも「新」って何? 9年の歳月が作ったお漬物界の「新常識」
館内を進みながら、ずっと気になっていた疑問を早川さんにぶつけてみました。
「岩下の新生姜の『新』って、一体どういう意味なんですか?」
一般的に「新生姜」というと、若どりの生姜のことですが、「岩下の新生姜」の「新」にはそれ以上の深い意味がありました。
すべての始まりは1978年。新しい食材を探し回っていた三代目社長の岩下邦夫さんが、機内食で出された台湾在来種の生姜「本島姜(ペンタオジャン)」に出会ったことでした。「みずみずしくてフレッシュな食感」に大きな衝撃と感動を受けた邦夫さんは、これを日本に届けたいと熱望します。
この本島姜、栽培方法からして一般的な生姜とは大きく異なります。成長に合わせて何度も土をかけ、光を遮ることで、細く長く育てるのです。こうすることで、繊維が柔らかく、筋が少なくて辛みのやさしい生姜ができあがるそうです。
しかし、いざ日本で栽培しようとしても、あの台湾での感動的な食感は再現できません。そこで同社は、台湾からの「低温管理・低温輸送」という一大プロジェクトに着手します。試行錯誤の末、海外原料の低塩低温漬、冷蔵輸送、冷蔵管理という、当時の漬物業界の常識を打ち破る「コールドチェーン(低温流通網)」を確立しました。
出会いから実に9年という歳月を費やし、1987年、ついに「岩下の新生姜」が誕生しました。 それまで日本にまったくなかった「全く新しい生姜漬け」――それこそが「新生姜」という名前に込められた本当の意味だったのです。

新生姜について説明してくれた同社マーケティング部の早川さん


◆パッケージの変遷から、まさかの音楽コラボまで!
壁面には、発売当初からの歴代の商品パッケージがずらりと展示されています。 時代ごとにパッケージも随分違います。「食べ方提案」に特化したシリーズを展開したり、2012年以降は漬物をあまり食べない若い世代にも親しみやすいデザインに一新したりと、時代のトレンドに合わせて進化を遂げてきたことがよく分かります。
近年はSNSでの投稿が増え、「岩下=ピンク」のイメージが定着したことから、現在はパッケージの結び目の上部をピンク色にし、イワシカちゃん誕生後はその可愛らしいイラストがプリントされています。
いまや知名度は全国区。低塩でアレンジしやすいため、他メーカーとのコラボ商品も山ほどあります。驚いたのは、ドラムスティックやギターのピックといった音楽関係のコラボまであること! 現社長が熱狂的な音楽マニアという一面も、このユニークなコラボに影響を与えているのかもしれません。




◆家族で1日楽しめる! 仕掛け満載のアトラクションと限定カフェ
現在の館内は、もはやお漬物の資料館という枠を超え、家族みんなで楽しめるテーマパークのよう。プロジェクションマッピング(PM)や写真映えスポット、ミニゲームなど、五感で楽しめる仕掛けが満載です。
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特に注目なのが、11周年を記念して公開されている「1年分のプロジェクションマッピング」(※6月28日までの限定公開)。 大迫力の映像ですが、よく見ると画面の右上から大きな箸が伸びてきて、新生姜をつまみ上げるという、岩下食品らしいユーモア溢れるデザインになっていて思わずクスッとしてしまいました。

プロジェクションマッピングの様子

新生姜を箸でつまんでいる様子が分かります
たくさん歩いてお腹がすいたら、館内のカフェへ。 ここでは、パスタやスイーツ、ドリンクに至るまで、すべてのメニューに新生姜が使われています。爽やかなアクセントが効いたメニューは、どれもここでしか味わえない絶品ばかりです。


◆これが「入場無料」の衝撃
これだけ見どころが詰まって、大人から子どもまで大満足できる施設でありながら、なんと入場料は無料。
ただのお漬物と侮るなかれ。そこには、おいしさを追求し続けた情熱の歴史と、訪れる人を笑顔にするエンターテインメントがぎゅっと詰まっていました。次の週末は、あなたもこの不思議でハッピーな「ピンクの楽園」に迷い込んでみてはいかがでしょうか?
施設情報
岩下の新生姜ミュージアム
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- 開館時間:10:00 〜 18:00
- カフェ営業時間:11:00 〜 17:30(LO)
- 入場料:無料
(編集部)
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