相生も意見集約持ち越し 検討委で小中再編議論ー桐生市教委
急激に進む少子化に備えた桐生市立小中学校の再編を検討するため、同市教育委員会が市内9中学校区ごとに設置した「市学校規模等適正化中学校区検討委員会」。その相生中学校区検討委(中村清委員長、12委員)の第2回会合が1日、相生中学校で開かれた。委員からさまざまな意見が出たが、意見集約は次回以降の会合に持ち越しとなった。
検討委は1~2月、市教委が黒保根地区を除く9中学校区にそれぞれ設置。小中学校のPTA役員、校長、区長らが委員を務める。市教委は各検討委に対し、中学校区を越えて小中学校再編を進めるか否か、来年3月末を目安に一定の方向性を出すよう求めている。
市教委が示した児童生徒数の推計では、規模適正化の検討開始基準となる単学級(1学年1学級)が、相生小は2029年度(全学年単学級は33年度)、天沼小は27年度(全学年単学級は43年度)に生じる見込み。相生中は推計最終年度の48年度まで生じない見込みだ。
会議では、ある委員が「天沼小は、みどり市立笠懸北小が目の前。特区のような形で両市一緒にできないか」と質問。市教委は「自治体を越えた学校統合は調整にかなりの時間を要するので難しい」と答えた。
別の委員は「相生中学校区の問題は、いずれ単学級が生じる相生・天沼両小の統合で解決する」と指摘。市教委は「両校の統合で12学級が保たれ、小学校規模はそこで落ち着くのでは」との見方を示した。
保護者委員からはそれぞれ「統合するのはいいが、通学手段はどうか。そこの考慮を」「自分の立場で考えたら、母校がなくなるのは嫌。簡単な問題じゃない」「新しい移住者がいるのに、ここまで児童生徒が減っているのかと驚いた」などの意見が出た。
別の委員は「相生中学校地区で仮に『両小が統合して中学は現状維持』との方向を出したとしても、隣接中学校区から要請があれば(両中学校区による)地域協議会を設置するのか」と質問。市教委は「その通り。立ち上げて話し合いをすることになる」と述べた。
中村委員長は「まだ結論が出たわけではない」として、意見を集約しないまま会議を終了。一定の方向性を見い出す作業は9月下旬~11月中旬の第3回会合、来年1~2月の第4回会合に持ち越した。
検討委の過去の議事録や配布資料は、市ホームページ「市学校規模等適正化中学校区検討委員会」の資料欄で見ることができる。
相生中学校区検討委の委員は次の通り。敬称略。◎は今年度の新任。
▽委員長=中村清(15区長)
▽副委員長=小川利浩(相生中PTA会長)
▽委員=新海宏幸(相生小PTA顧問)、近田真紀(天沼小PTA顧問)、◎中島美奈(相生保育園PTA副会長)、豊田英信(15区長代理)、新井清一(相生町三丁目町会長)、深沢博行(相生地区青少年愛育運動協議会長)、中村悦夫(相生地区子ども会育成連絡協議会長)、黒澤ゆみ子(相生小校長)、◎早川留美子(天沼小校長)、◎堀越正樹(相生中校長)
第2回会議の日程・開始時間(会場)
▽中央中学校区=5月23日午前10時(中央中)
▽清流中学校区=24日午後2時(清流中)
▽新里中学校区=27日午後2時(市新里支所3階)
▽梅田中学校区=28日午後2時(梅田中)
▽広沢中学校区=6月3日午後2時(広沢中)
▽境野中学校区=4日午後2時(境野中)
▽桜木中学校区=25日午後2時(桜木公民館)
▽相生中学校区=7月1日午後2時(相生中)
▽川内中学校区=4日午後2時(川内中)