秀吉だけじゃない! 群馬ゆかりの「兄弟」に光 県立文書館でテーマ展示
群馬県立文書館(前橋市)は、令和8年度テーマ展示1「豊臣だけじゃない! 誇るぐんまの兄弟展」を開催している。大河ドラマで「豊臣兄弟」が放映されている2026年にちなみ、豊臣秀吉に関する文書とともに、戦国時代から昭和まで、群馬県にゆかりのあるさまざまな「きょうだい」にスポットを当てる。会期は12月26日(土)まで。観覧無料。
同館には、豊臣秀吉の書状をはじめ、戦国武将らの書状や花押(かおう)が数多く残されている。今回の展示では、こうした戦国大名に関する文書に加え、群馬県の歴史を語る上で欠かせない人物や県ゆかりの人物を「きょうだい」という切り口から紹介する。
■185人分の花押がずらり 珍しい「戦国花押集」
1階ロビーでは「推しの戦国大名を探せ~戦国花押集」を展示する。
「戦国花押集」は、「八木健次家文書」に伝わった珍しい史料。戦国時代から近世初期にかけての武将や大名の書状から、差出人の花押が記された部分を切り取り、継紙に貼り付けたものだ。
収められているのは180点。連署による重複を含めると185人分の花押が並ぶ。縦30センチ、横557.5センチという巨大な史料で、なぜ作られたのかは分かっていない。鑑賞用や書の手本、古文書の真贋を判定するための資料だった可能性などが考えられている。
前半には戦国期の大名・武将や近世初期の外様大名が多く集められ、足利義昭、石田三成、織田信孝、毛利輝元、藤堂高虎、前田利家らの花押も見ることができる。史料保護のため、展示では複製を公開する。
花押とは、平安時代中期以降に現れた署名の一種。自らの名を草書体で記した「草名(そうみょう・そうな)」が、さらに判読できないほど図案化され、花押へと発展した。
明治6(1873)年、実印のない証書は裁判上の証拠にならないとする太政官布告が出されたことで、花押は次第に姿を消し、印鑑に取って代わられた。一方、政府の閣議における閣僚署名では、現在も花押を用いる慣習が残っている。

(文書館ホームページより)
■11月には「妙印尼と由良・長尾兄弟」講座も
会期中には展示解説会も行われる。今後は8月21日(金)午前10時~11時、9月12日(土)正午~午後0時30分、11月1日(日)正午~午後0時30分を予定。参加者は開始5分前に1階ロビーに集合する。
また、11月1日(日)午後1時30分~3時30分には「ぐんま史料講座」を開催。「妙印尼と由良・長尾兄弟」をテーマに、埼玉県立文書館学芸員の青木裕美さんが講師を務める。募集については同館のSNSやホームページで別途案内する。
豊臣兄弟を入り口に、群馬に残された史料から歴史上の「きょうだい」たちをたどる今回の展示。戦国武将たちの個性が表れる花押など、本物の史料を通して郷土の歴史に触れられる機会となりそうだ。
「豊臣だけじゃない! 誇るぐんまの兄弟展」
会期:2026年8月1日(土)~12月26日(土)
会場:群馬県立文書館(前橋市文京町3丁目27-26)
開館時間:午前9時~午後5時
観覧料:無料
休館日:月曜日、国民の祝日、月末整理日、特別整理日
問い合わせ:027-221-2346
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