群馬大学総合情報メディアセンター中央図書館 日本一の「郷土かるた県」コレクションの一部 ウェブで公開
群馬県をはじめ、全国およそ300種の郷土かるたを所蔵する群馬大学の総合情報メディアセンター中央図書館(前橋市荒牧町)では1月、群馬県の9種を含め、全国の郷土かるた93種の札画像を追加公開した。そのウェブサイトをちょっとのぞいてみよう。
郷土かるたとは、いろはかるたの一種で、郷土に関する諸事象を詠んだかるたのこと。都道府県、市町村、地区、学校区など、さまざまな地域単位で制作され、全国にはおよそ千数百種類以上存在するとみられる。中でも群馬県では「上毛かるた」をはじめ、130種ほど制作されており、日本一の「郷土かるた県」といえる。
同図書館では郷土かるたコレクションを通じて、その価値や魅力を多くの人に知ってほしいと、2020年度の群馬大学地域貢献事業として、コレクションのデジタルアーカイブ化を開始。昨年3月、NPO法人日本郷土かるた協会(理事長=山口幸男群大名誉教授)の協力のもと、ウェブサイトを制作し、県内60種の郷土かるたの札画像と所蔵かるた一覧を公開した。
群馬県の郷土かるたのページでは、桐生地区から地元住民の公募1300点の中から読み札・絵札を各44枚選び、制作した「菱町かるた」(1997年)と、新里村村制施行100周年記念事業として作られた「にいさとかるた」(89年)のデータに加え、菱町かるたについては絵札と読み札の画像も公開。
また、全国の郷土かるたのページでは北海道の「あさひかわカルタ」から福岡県の「石炭今昔三池かるた」まで、27都道府県83点の画像を見ることができる。さらに一部のかるたは「さいたま郷土かるた」が「彩の国21世紀郷土かるた」となったように、旧版と改定版の双方を公開しており、地域の歴史の変遷も知ることができる。
公開先はhttps://carta.media.gunma-u.ac.jp/index.html。2月には日本郷土かるた協会の協力で、解説動画の公開も予定している。