“選べる制服”ポスター作ってPR 大間々高校生徒有志グループ「みらい塾」
県立大間々高校(高橋みゆき校長)でSDGs(持続可能な開発目標)を探究する生徒有志のグループ「みらい塾」が、2022年度の活動を始めた。7日、生徒と教諭がわたらせ渓谷鐵道の神戸駅を舞台に、制服の自由選択制をPRするポスター撮影に挑戦。一人の生徒がスラックスとスカートの両方を着用し、選べることが生きやすさにつながるというメッセージを表現した。
■わ鐵・神戸駅で写真撮影に挑戦
同校では総合的探究の時間の一環として、SDGsの視点で物事をとらえる学びを深めている。生徒有志で構成する井上浦造みらい塾の課外活動も、こうした取り組みの延長にある。
この日はハナモモの咲き誇る神戸駅を舞台に、同校が20年10月から採用している制服自由選択制のPR用ポスターの撮影に挑戦。同校2年の橋本水晶(みずき)さんがモデル役となり、スラックスとスカート、2種類の制服姿を撮影した。
普段から二つの制服を使い分けているという橋本さんは「冷え性なのでスラックスは助かる」と話す。SDGs学習の効果もあり、ジェンダー平等に限らず、制服を選べることが個性の尊重につながるという視点が、生徒間に浸透しつつある。「女子生徒がスラックスをはきやすい雰囲気が、すでに校内で醸成されている」と橋本さん。
「今年3月のアンケート調査では、女子生徒の14%が実際にスラックスを利用している」と高橋校長。40%はスラックスを着用したいとの回答もあり、自由選択は当たり前という感覚が浸透しつつあることを裏付ける。
撮影に協力した同校の根岸彩夏教諭は「画像をうまく編集し、言葉を添えて制服自由選択制のよさを表現したい。ポスターだけでなくカレンダーにも利用し、県内の学校や地元商店などに配布できれば」と話している。