【大間々高】ジェンダーフリーポスター好評 「制服選択は自由」平等をPR
同じ生徒がスラックスとスカートを着用し、ハナモモ満開のわたらせ渓谷鐵道神戸駅を舞台に撮影したポスターとカレンダーが好評だ。県立大間々高校(高橋みゆき校長)でSDGs(持続可能な開発目標)を探究する生徒有志のグループ「みらい塾」の活動で、ジェンダー平等をアピール。モデルをつとめた橋本水晶(みずき)さん(2年)は照れつつも「制服選択は自由。多くの人に見てみらえるとうれしい」と話す。
大間々高校では2020年10月から、LGBTQ+(性的少数者)対応と冬季の防寒対策、そしてジェンダー平等を目指して制服にスラックスⅡ型を採用。またネクタイとリボンも自由に選べるようにした。
女子サッカー部でショートヘア、普段から自然にスカートとスラックス、リボンとネクタイを使い分けている橋本さんは「冷え性なので、笠懸南中時代は冬に厚いタイツをはいていました」という。「スラックスをはくとキリッとする。カッコイイのが好きな女子はスカートでもネクタイが多い」。選択の自由が個性の尊重につながるという視点が浸透しつつある。
今年の1年生女子は18%がスラックスを購入、冬までに購入する予定を含めると33%になる。ただ男子のスカート姿はゼロで、「男子の方がハードルが高いでしょうが、トランスジェンダーの子はきついと思います。女だから、男だからと大人が決めつけず、多様性を認めなければ」と高橋校長。みらい塾担当の根岸彩夏教諭も「男子にも違和感のないスカートはできないか、外部講師とデザインを検討しているところです」と先を見る。
ポスターはA1サイズで撮影やコピーもみらい塾の生徒が手掛け、「変わらないと、進まない」ことを訴える。そして「学校内だけでなく、社会が変わらないと」との思いから、A2サイズで5月はじまりの2種類のカレンダーも作製。わ鐵各駅や県内の高校に配布したほか、希望者に張ってもらう。地元大間々町内では足利屋で扱っている。