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【群馬・桐生市】中学女子もスラックス 3学期から広沢中で第1号 生徒会長の北爪日菜さん「一人が始めたら、着やすくなる」

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【群馬・桐生市】中学女子もスラックス 3学期から広沢中で第1号 生徒会長の北爪日菜さん「一人が始めたら、着やすくなる」

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2023.02.02 
tags:スラックス, 女子制服, 広沢中学校, 桐生市

スラックス着用第1号の北爪日菜さん(中央)と生徒会本部役員たち(広沢中で)

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 国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の一つであるジェンダー平等とLGBTQ+(性的少数者)対応、そして冬季の防寒対策の実用面からも、桐生地区では女子の制服にスカートとスラックスを採用する高校が増えた。今年度は中学校にも広がり、桐生市立広沢中学校(小此木博行校長、生徒数275人)で3学期から、スラックスで登校する女子の姿がある。「動きやすいし、いいことばかりです」と北爪日菜さん(2年)。生徒会長でもあり「だれか一人が始めたら、ほかの人も着やすくなる」と率先する。

 

 広沢中では昨年6月に開いた生徒総会で、全9クラスごとの要望を集約して議論。その中で制服見直し案が出された。特に女子から「スカートは寒い」「肩ひもがずれる」などの意見が出て、学校側はPTA役員とも協議。「制服を大きく変えるのは難しいが、実現可能なところから」と女子がスラックスを選べるようにした。「販売店にも問い合わせ、校内にサンプルを展示し、10月末に保護者に通知。地域の理解を得るため区長にも知らせました」と小此木校長が経緯を語る。

 

 同校の場合、普段は運動着で登校し、月曜日と行事などで制服を着用。交通量の多い国道50号を自転車通学する生徒も多い。また新型コロナウイルス感染症予防のための換気で窓を開ける必要もあり、確かにスカートでは冷える。

 

 スラックスの場合はブラウスも丸襟ではなくワイシャツタイプを着用する。実際に身に着けている北爪さんを見て「似合ってる」という関川志歩さん(2年)。生徒会副会長で部活も一緒だ。この冬の寒さに「お母さんと、試着してみようかと話しています」とのこと。

 

 問題は価格と、気になる人目、少数派ゆえの心細さ、さらには慣れのようだ。実は同じタイプの制服の桜木中(上原敏行校長)でも以前からスラックス可としているが、実際の着用はゼロという。

 

 しかしジェンダーフリーは時代の趨勢(すうせい)。清流中(松崎智幸校長)は新年度から「性差による違いをなくす」制服とする。男女ともブレザーにスラックスまたはスカートを選べる。来年度以降はさらに他校にも広がりそうだ。

桐生タイムス

 

 

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