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「挑戦する限り夢は続く」大澤直也さん前工で講演 〝現代の名工〟の建具職人

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「挑戦する限り夢は続く」大澤直也さん前工で講演 〝現代の名工〟の建具職人

教育全般

みんなの学校新聞編集局 
投稿日:2024.05.27 
tags:前橋工業, 大澤直也, 桐生商業

講演する大澤直也さん(前橋工業高校で)

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 国が卓越した技能者に贈る「現代の名工」にも選ばれている木製建具製造工の大澤直也さん(67)=桐生市=が10日夜、前橋工業高校で行われた同校定時制の開校記念式典で講演した。大澤さんは腕のいい職人を目指して努力を重ねた半生を振り返り、「みなさんはどんな仕事を目指すか。挑戦し続ける限り夢は続く。日本の誇るものづくりを勉強してほしい」と生徒たちに呼び掛けた。

 大澤さんは大澤木工代表取締役。桐生市立商業高校卒業後、5年半の修業を経て家業に入り49年になる。高度な組子技術を駆使した作品で知られ、1988年には「現代の名工」にも選ばれた卓越した建具職人だ。
 講演で大澤さんは、職人になりたてのころに見た先輩の建具の美しさに圧倒され、「一生かかってもできねえな」と思った。が、やり方を教わって練習するうちに少しずつできるようになっていく楽しさを知ったという。
 「どうしたら腕のいい職人になれるか。そればかり考えていた。お客さんの喜ぶ顔がみたいと、丁寧さとスピードを心掛けていたら、結果的に(各種大会上位入賞や現代の名工などの)評価につながった」と振り返った。
 その上で生徒たちに「みなさんはどんな仕事を目指すか。挑戦し続ける限り夢は続いていく。学校は目的ではなくて手段。その先に大きな目的がある。日本の誇るものづくりをぜひ勉強してほしい」と訴えた。
 さらに「作品を見た人から『器用ですね』と言われるが、器用な人がいれば職人はいらない。最初からできたわけじゃない。毎日釘を打って血豆だらけにした。人の2倍3倍やったかもしれない。その積み重ねが今日につながっている。技術は一朝一夕ではできないが、一度身に付ければだれにも盗まれない。自分だけのもの。そういうものを見つけてほしい」と呼びかけた。


桐生タイムス

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